愛あるセレクトをしたいママのみかた

【コブスくんのモテ男道!】ダーリンは外国人 国際結婚の本音とは?

マイナビニュース

グローバル化にともなって増え続ける国際結婚。子どもはハーフでバイリンガル、人目をはばからず抱き合い、愛をささやく外国人との結婚はロマンチック……。そんな国際結婚の明るいイメージは、本当なのでしょうか?実際に国際結婚した日本人に本音を聞きました。



■私の子供は将来外国人?

一人娘として大切に育てられた恵利子さん(31歳・主婦)は、長年付き合ってきた日本人の彼氏と別れ、6年前にフランス人と結婚しました。
「いわゆるできちゃった婚です。でもうれしかった。モデルでも、フランス人のハーフって多いし、きっとかわいい子だろうなって思いました」

そしてもう一点、恵利子さんを喜ばせたのは、結婚しても自分の名字が変わらないことでした。
「フランスでは、夫婦が同じ名字を選択する必要がありません。
また、国際結婚だと日本に相手の戸籍がないので、名字を変える義務がないんです。私は昔から自分の名字にこだわりがあり、子どもには自分の名字を名乗ってほしいと思っていました。
日本人の彼氏と別れたのも、私が相手の籍に入りたくないと発言したことが原因にあったくらいです」

生まれる子が男の子だと分かり、「国際結婚の場合、特に申請しない限り、自動的に子供は母親の名字を名乗ります」と、さらに恵利子さんは喜びます。

しかし喜びもつかの間、現実はそう甘くありませんでした。
「子供が生まれて、在仏日本大使館に出生届を提出しました。そのときに『お子さんが22歳になったら、日本国籍を選ぶか、フランス国籍を選ぶか、選択する義務があります』と言われたのです。

フランスは二重国籍が可能ですが、日本では認められないためです。もしフランス国籍を選択したら……子どもは外国人ということになります。
名字はおろか、国籍まで自分と異なるなんて、考えたくありません」と恵利子さん。

もうすぐ小学生になる恵利子さんの息子は、日本語もフランス語も理解するバイリンガルに育っています。
「フランスの幼稚園に行っているから当たり前ですが、少しでもフランス語の方が日本語よりもできると感じることがあると、私はヒステリーを起こしてしまいます。将来息子が外国人になってしまう気がして……」

ハーフ&バイリンガルと聞くと、うらやましくもあるのですが、現実はそう単純なものではなさそうです。■誇り高きフランス人もケチャップには弱い?

フランス人と結婚し、愛情たっぷりの毎日を満喫中の3名の日本人マダムに話を伺います。3人とも、
「結婚してからこれまでに、一日たりとも『愛している』と言われなかった日はない」
という、なんともうらやましい夫をお持ちで、みなさん幸せそう。

しかしその中の一人、美智子(31歳・日系会社受付)さんが食文化の話を切り出すと、一気に悪口で盛り上がります。美智子さんが言います。

「フランス人って食べることが好きでしょ?だからとにかく食事の時間が長い。家族や親せきで集まるたびに、一回の食事が前菜からデザートまでで4~5時間かかってしまう。その間に気の利いた話題を振るのも賢い妻の役割だし、話題作りの勉強でも頭が痛いわ」

次に、琴の先生で、日本文化を大切にする倫子さん(34歳)が「ひな祭りの日の恨み」を語り始めました。
「娘には日本の繊細な味を知ってほしいから、定期的に日本料理を作ります。ひな祭りのときは、親に日本から乾燥のレンコンや高野豆腐などを送ってもらい、下ごしらえをして、ちらしずしを作りました」

大皿に盛り付け、あとは食べるだけですが、倫子さんがふと目を離したすきに、
「キッチンに行ったらびっくり!ちらしずしの上に、ケチャップで『AIKO』と、娘の名前が一面に書いてあったのです。繊細な味を娘に覚えてほしくて頑張った努力を、踏みにじられた気分になりました」

激怒した倫子さんは夫に抗議したそうですが、
「なぜ真っ赤な紅しょうがはいいのに、ケチャップはいけないの?」
と答えられ、あぜん。
「すしにガリは合うけど、ケチャップはかけないでしょ!」と反論してみたものの、夫はポカ~ンとしています。
「これは一例で、食文化の厚い壁にあたることは日常茶飯事なのよね」と、3人とも苦笑い……。


「日本人と結婚しても日常生活の価値観の違いでトラブルになることはあると思いますが、外国人との結婚は思わぬところで常識が異なるので、いつトラブルが発生するか予想不可能。それが面白い点であり、つらいところでもあります」と倫子さんはしみじみ語ります。

■理解しあえない国民感情

ドイツ人と結婚した麻里(37歳・宝石店勤務)さんは
「私たちは、どこかの国に特別な感情があるわけではありませんが、相手の出身国に対して持っているイメージが異なることがあります」
たとえば、結婚当初の2002年の日韓ワールドカップを見ていたとき、
「韓国VSスペイン戦で誤審が問題になり、夫が『韓国が自国に有利なように判定を行っていると日本は疑っているようだけど、そんなことはないと思う』と言い出したんです。誤審の真相など詳しいことは分かりませんが、ただ自分の国を批判されたようで、ショックでした。

でも、あとで話しをすると、彼は日本を批判しているわけではなく、ただスペインに勝ってほしくなかっただけということが分かりました。私には理解できない、ドイツ人としてのスペインに対するライバル意識があったようです」と話す麻里さん。

続いて、
「ニュースやスポーツなど国際イベントを通して自分の国を批判する発言につながると、互いに気持ちがよくないものです。結婚して10年になりますが、いまだにこれが原因でギクシャクすることがあります」と麻里さんは心情を吐露します。


■いつまでもつかめないギャグのツボ

「在仏20年、通訳をするようになって12年がたちます。それでも理解できないのはギャグ」と語るのは聡美さん(39歳・通訳)。

バラエティー番組はどこの国でもありますし、多かれ少なかれコンセプトは同じようなものでしょう。ただ、詳細を見てみると『ギャグ』の種類が日本とはかなり違うようです。

聡美さんは、
「つまらないだけならまだしも、たまに倫理を疑うようなものがあります。たとえば、素人相手の『どっきりテレビ』のような番組があるんですが、体の不自由な方をテーマにしたどっきりがよくあるんです。私にはとても笑う気にはなれないです」と言い、さらに、この種のギャグに受けている夫にも嫌気がさすことがあるとか。

「本気でげんなりすることがあります。
長くこちらに住んでいれば、決して悪気があるわけではないというのは分かります。それでも私が心底理解する日が来ることはないでしょう」

こうしてみると、毎日愛をささやかれるオアツイ日々を送っていても、日本人同士だと起こりにくいような問題に囲まれていることが分かります。外国人と結婚する予定がある人は、これら先輩諸氏の声に耳を傾けて人生を考えてみるのもいいのではないでしょうか。

(ユンブル×蘭景)

【関連リンク】
【コラム】結婚式より生活充実!?結婚にかけたい費用の平均値

【コラム】親から「まだ結婚しないの」と聞かれたら
【コラム】卒業アルバムの「結婚が早そうな人ランキング」は当たった?

提供元の記事

提供:

マイナビニュース

この記事のキーワード