【コブスくんのモテ男道!】パリジャンに聞く。日本人女性の魅力とは?
パリの街を歩いていると、はやりの服を着こなしてさっそうと歩くパリジェンヌにも目を向けず、日本人女性と仲むつまじく歩いているパリジャンを見かけます。パリジャンにとって、日本人女性は魅力的なのでしょうか?
職場に日本人女性がいるというアシル(36歳/旅行会社勤務)とヤン(33歳/商社勤務)、親友が日本人女性というイヴァン(28歳/システムエンジニア)、彼女が日本人というニコラ(32歳/飲食店勤務)、そして周りにあまり日本人がいないというジョルジュ(28歳/公務員)の5人に話を聞きました。
■気配りで家庭的なニッポン女子
まずはアシルが同僚の日本人女性エミさんについて語ります。
「新型インフルエンザがはやっていたとき、エミが会社にマスクをしてきたんだ。てっきり自分が感染することを恐れて予防しているのかと思ったら、『自分が風邪をひいた』って言うじゃないか!人に病気をうつさないように気を遣うなんて、パリジェンヌは絶対にしないよ。
みけんにしわを寄せながらせきしている彼女を見て、こんなに色っぽい姿はないと思ったね。おれはフランス人の彼女がいるから気持ちを抑えたけど、本気でほれそうになった。危ない危ない……」
日本人なら当然の気遣いですが、パリジャンにとっては珍しい行動のようで、イヴァンもこれに共感します。
「フランス人は自分は予防するけれど、人にうつしたら悪いというところまで考えない。だからちょっと風邪をひいていても、友達にあいさつのキスもするし、ろくに手も洗わないし。だからこそ、日本人女性の細かい気配りと清潔感にグっとくるよな」
とベタぼめです。
職場に複数の日本人女性がいるヤンは、彼女たちの勤務態度を称賛します。
「日本人女性は、具合が悪くてもちゃんと出勤するし、早退もしない。同僚のパリジェンヌなんて、ちょっと頭が痛ければすぐに帰ると言い出して、そのあとにカフェで見かけたりするからね。日本人女性は本当に信用できるよ。」
自慢の彼女が日本人であるニコラは、パリジェンヌよりも日本人のほうが優れている点として、やはり「気配りのしかた」をあげます。
「日本人女性は自分の周りにいる人に気を配って、その人たちの感情をとても大切にするよね。
家族のことも、友達たちのことも。だからもちろん僕のことも大切にしてくれる。パリジェンヌは人のことよりも常に『自分』のことを考えているから、一緒にいて衝突しやすいんだ」
またニコラは日本人女性が料理をきちんと作ることを「どこの家に招かれても、料理の品数が多く、色合いもきれい」と言い、自分の彼女についても「会社に行くのに弁当を作ってくれるんだ。そしたら周りの男たちがものすごくうらやましがって、『その弁当を買わせてくれ』って言い出すんだよ。
だから彼女は僕の同僚4人の分まで毎日弁当を作っているんだ。
それに日本料理はフランスでは高級料理だから、友達を招くときに彼女が日本食を作ってくれると本当に鼻が高い」
と自慢します。しかし、
「彼女の家庭的な面をほめると、パリジェンヌからは『亭主関白だ』と嫌みを言われちゃうんだよな」と苦笑い。
平等を求めるパリジェンヌたちにとって、家庭的なイメージを女性に押し付けられるのは耐えられないことなのでしょう。
だからこそ日本人女性の古風さが好まれるわけです。
■フランス人はみなKY?
では、日本人とあまりかかわりがないジョルジュの目には、日本人女性がどのように映るのでしょうか。
「日本人はあまりにもおとなしすぎて、何を考えているのか全く分からないんだよね。何か意見を求めても、首をかしげて『う~ん』と言うだけで、結局何の答えもないまま会話が終わっている。せめて『分からない』とでもいいからはっきりと言ってほしいよ。そうでないと、会話が終わっているのかすら分からずに、ずっと答えを待ってしまう」
と、日本人同士ならば分かりそうな「空気」を読めずにいつも困惑してしまうそう。
この意見にニコラも同意します。
「自分が相手の気持ちを察しなくてはいけないことがよくある。
パリジェンヌだったら彼女でも友達でも、問題が起きたときにすぐに文句を言ってくるから、その時点で話し合うことができるけれど、日本人女性は我慢するから、限度まで達してから怒られたり泣かれたりすることがある。そのときに初めて気が付くことが多いな」
■日本人女性のここが残念
ほかの、「日本人女性のここが残念」という部分はどこでしょうか?
「髪の毛を茶色に染めている子。黒髪の方が絶対に似合う」(ジョルジュ)
「ファンデーションで白く塗りすぎな人。茶色っぽい肌の方が断然ステキ」(ヤン)
「ダイエットしすぎでやせすぎの子」(ニコラ)
「日本人の女の子がよく口の前に手を当てて笑うけれど、これは残念!笑顔って一番大切なものだから、もっと堂々と笑ってほしい」(アシル)
日本女性が良いと思って行っていることでも、パリジャンには自然な姿に映らないこともあるようです。
また、こんな意見もありました。
「パリジェンヌはホームパーティーでもダンスパーティーでも、いたるところで堂々としているんだ。
またパーティーの楽しみ方を知っていて、服にしても踊り方にしても、自分を一番美しく見せる方法をよく知っている。
でも日本人の女性は、大勢人がいるパーティーに行くと遠慮してしまうというか、恥ずかしがってしまうんだよね。
だから色っぽい踊り方をする子も少ない。
謙虚なところがかわいらしさでもあるんだけど、おれたちにとってパーティーは彼女を自慢できる場だし、正直いって、一緒に盛り上がりたいという気持ちがあるかな」
一緒に出掛けることが大切なパリジャン&パリジェンヌの間では、パートナーとしての役割も重要なポイントのようです。
これらの意見をまとめてみると、パリジャンにとって魅力的な日本人女性像は「気配りができておしとやかだけれど、社交性も教養もある」
ということになります。
そこで、そんな女性になるためのアドバイスを請うと
「日本の女の子は化粧やファッションに対してものすごく時間を割いて勉強しているようだけど、その時間をダンス教室などの習いごとに当ててみたらどうかな」
とのこと。
たしかにダンスを習い人前で自分を見せる機会に慣れれば、パーティーでおじけづくこともなくなるでしょう。
さらに日本人の持つ謙虚で気配りのある態度を持ち続ければ、世界に通用する魅力を備えたレディーになれるかもしれません。
(蘭景/ユンブル)
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