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【コブスくんのモテ男道!】「モテたい~」という気持ちを仕事に結びつけウハウハの男

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仕事とはまさに「苦行」であり、ヤフー!知恵袋や大手小町を見れば「仕事を辞めたい」、「仕事がつまらん」、「給料が安い」といった不満だらけである。しかし、われわれは結局仕事をしなくては生きていけないわけで、ブーたれながらも、なんとか仕事を続けているわけだ。



私はTBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』より「ビューティフル・社畜・ライフ・コンサルタント」の肩書を与えられ、「社畜」も悪くないぜ、ということを説いている。そして、ここに仕事を楽しみつつも、「モテたい!」という願望を達成したプランナーが存在する。TBWA博報堂の高橋真氏(36・写真右)である。

同氏が生きる上で大切にしている信条には「楽しくないものは続けられない」がある。その姿勢は仕事にも現れており、どんなに業務内容が大変でもなんとか楽しみを見つけることを心掛けている。

これに対しては、お前!こちとら毎日クレーム対応してるんだ!「あ~、今日のクレーム、あのオッサンの声が渋くて素敵だったなぁ、楽しいなぁ!」なんて思えるか、エッ!お前!広告業界だからできるんだろ、この野郎!というツッコミを読者の皆さまが入れたくなる気持ちも理解できるが、広告業界だからといって、全員がその姿勢で仕事ができるわけではない。
彼の心の持ちようひとつ、ということもできる。

それが現れたのが同氏が企画した「ハナサケ!ニッポン!(http://hana-sake.jp/)」である。これは、東日本大震災の直後に「花見の自粛なんかしないで東北の日本酒を飲んで!」と呼び掛けるビデオをネットにアップし、被災地の経済を活性化させることを目指した。

この企画の裏にあるのは「募金やボランティアを続けるのは大変だけど、『東北のお酒を飲む』『被災地のものを食べる』なら続けられる。しかも、おいしくて楽しい」(高橋氏)という考え方だ。結局、「ハナサケ!ニッポン!」は、多数のメディアで取り上げられたり、多数の共感者を集める結果となった。

そんな高橋氏が現在取り組んでいるのが「よるドラ」である。この企画は、日産のコンパクトカー・JUKEの特設サイトで、「節電が求められる今年の夏は、夜になったらドライブをし、ついでに気になる異性を誘おう!」を提案するものである。
同企画について高橋氏は「『節電』も、暑くて暗くてつまらなかったら、僕だったら続けられないと考えました。会社も早く追い出されるわけだし、『せっかくできた夜の時間を楽しく過ごそうよ。電気をなるべく使わずに』というのが企画の出発点。居酒屋や小売店など、さまざまなキャンペーンがあるけれど、車もその中で一役買いたい。買い物や飲み会はなかなか毎日続けられなくても、夜、少し車でドライブするなら毎日できる。夜風が涼しくて気持ちいいだろうな、と思った」というのが発端だという。

また、こんな企画になったのも同氏が女からモテたくて仕方ないからである。それを「企画」として実際に形にするとはなんとも自己中心的ではないか。


「いや、違います!」と高橋氏はいう。

「これでみんながモテればいいじゃないですか!しかも今回の「よるドラ」のターゲットは、老若男女問わずクルマにあんまり関心がない人たちなんです。かつてクルマでデートが当たり前だった世代に、もう一度、車/ドライブの楽しさを思い出してほしかった」。

さらに、高橋氏は、

「特に若い人の車離れが言われています。そんな若い世代にも共感をもってほしいと思って『恋愛』をもうひとつのテーマにしたんです!夜/ドライブといった状況は、男女や恋愛と相性がいいはず。でも、今の若い世代には『生活の中にまったく車が存在しない』人たちもいる。『恋愛』だったら、車に接点がない人にも興味を持ってもらうきっかけになるのでは。よるドラで『モテる』までは言い過ぎですが、『誘う口実/きっかけ』にはなればいいな、と」

意外にまともな理由で「よるドラ」の企画を作った高橋氏は、一緒にサイトを作ったよぎともゆき氏(株式会社パズル)、そして高橋氏の誘いに乗ってきてくれた恵美クン(22)と翔美クン(24)とウハウハお台場ドライブダブルデートにまでこぎつけたのでした。


「今回レンタカー借りたんッスよ!その後4人で焼き肉ですよ!仕事して、お金もらって、それで美女とウハウハ、いやぁ~、仕事しててよかった!」(高橋氏)

というわけで、仕事と個人的な思いはつなげることができるのである。しかもモテるのである。

文/中川淳一郎(ビューティフル・社畜・ライフ・コンサルタント)

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