【コブスくんのモテ男道!】専門医の教え。外食・飲み会でカロリーをとりすぎない方法
会社の同僚との飲み会や合コンが続き、気が付けば今週の半分以上は飲み会!?普段は弁当持参や自炊派の人でも、社会人となると、なにかと外食の機会が増えるものです。
外食が続くとどうしても油や脂肪のとりすぎでカロリー過多になったり、塩分のとりすぎでむくみが出たり、体重がいつもより数キロオーバーということはないですか。そこで、外食や飲み会での気を付ける点を、糖尿病専門医でふくだ内科クリニック院長の福田正博先生にうかがいました。
■フライ・からあげよりも、網焼きの料理を選ぶ
サクサクの衣が食欲をそそられるトンカツ定食や、ビールのつまみにもってこいのポテトフライ。「揚げものはカロリーが高い」というのは知っていても、調理法によってはカロリーが倍以上も違ってしまうことがあるそうです。
これについて、福田先生は次のように説明します。
「例えば、豚もも肉が100グラムあるとします。脂身がついている厚めのしょうが焼きの肉、2枚の分量をイメージしてもらえばいいでしょう。
お肉そのもののカロリーは183キロカロリーです。
これをフライにすると、パン粉が油を吸って、約157キロカロリー増の340キロカロリーとなります。からあげにした場合は約47キロカロリー増です。揚げものの場合、食品の面積が多いほど、油を吸う分量が多くなります。同じ重さのお肉でも、一枚のカツよりも一口カツにしたり、からあげも小さく切ったもののほうが切り口の表面積が多くなるので高カロリーです。
ところが、同じ100グラムの豚もも肉でも、テフロン加工のフライパンを使って、出た油をキッチンペーパーでふき取りながら焼けば、約33キロカロリー減。煮た場合でも、約33キロカロリー減。ゆでれば約48キロカロリー減。
そして、網焼きにした場合は、脂が落ちるので約53キロカロリー減になるのです」
100グラム、183キロカロリーの豚もも肉が、フライにすれば約340キロカロリー、網焼きにすれば約130キロカロリーになるとは……。そのカロリー差は、ごはん茶わん1杯分に相当するから驚きです。
■鶏の皮、もも、つくねより、レバーやささみを!
さらに福田先生は、「カロリーダウンをするためには、調理法だけでなく、肉や魚の種類や部位も重要」だと言います。続けて、
「お肉や魚などのタンパク質は、筋肉を増やして脂肪燃焼を促進させるので、食べてほしい食材ですが、脂身の部分を同時に食べてしまうのが気になります。
牛肉の場合、牛バラ肉は100グラムあたり454キロカロリーですが、脂質が40グラムもあります。牛の肩ロースなら100グラムあたり318キロカロリーで脂質が26.4グラムになります。
しかし、脂のない牛もも肉を選べば181キロカロリー。脂質は10グラム以下で牛バラ肉の4分の1になります」
また、飲み会のおつまみで欠かせない焼き鳥も、網焼きなのでほかの料理よりもカロリーが低いのですが、種類を選ぶことによって、さらにカロリーダウンができると福田先生は説明します。
「焼き鳥1本で考えた場合、ももやつくねは100~110キロカロリー前後ですが、レバーは半分の50キロカロリー前後。ささみは40キロカロリー前後になります。いっぽう皮は140キロカロリーもありますから、皮を食べたい場合は半分残すか、友人とシェアするようしにましょう」
魚を選ぶ場合は、福田先生によると、
「ブリ、カツオ、マグロ、さんまなどの赤身魚より、かれい、たい、ひらめなどの白身魚のほうがカロリーは低め」だとか。ぜひ、飲み会でのメニュー選びの参考にしてください。
■シメにラーメン、ピザは厳禁!
そして、意外と見落としがちなのが、「ヘルシーだから」と思って頼んだサラダでも、上にかかっているドレッシングやチーズなどによっては高カロリーになることです。
「マヨネーズは卵黄と油で作られているので高カロリーです。大さじ1杯70キロカロリーです。ごまドレッシングでも大さじ1杯62キロカロリーあります。
ドレッシングには、ノンオイルのタイプやポン酢を選びましょう。
また、塩分が多いと食欲を増進させてしまうので、豆腐にかけるしょうゆも控えめに。漬物やいかの塩辛なども高塩分です。
『焼酎のお湯割り、梅干し入れて!』の梅干しも、たった1個で2.2グラムの塩分があります。成人男性の1日の目標摂取量は9グラム以下なので、いかに梅干しの塩分が多いかが分かるでしょう」(福田先生)
また、飲んだ後に無性に食べたくなるラーメンやピザも高カロリー。
「豚骨ラーメンや背脂入りラーメンは特に高カロリーで、1杯600キロカロリー前後あります。ピザもトッピングのチーズが高カロリーなので、Sサイズでも約600キロカロリーになります。どうしてもシメが欲しい場合は、雑炊やお茶漬けにすれば約200キロカロリーに抑えられます」と福田先生はアドバイスします。
食材や調理法によってこれほどカロリーが違うとは――。日ごろカロリーを気にしていても、お酒を飲んでしまうと、つい、「食べてもいいかな」と気が大きくなりがちです。これらの数字を具体的に把握していると、オーダーするときに大いに役に立ちそうです。
監修:福田正博氏。糖尿病専門医、大阪府内科医会会長。「ふくだ内科クリニック」(大阪市淀川区。新大阪駅すぐ。http://www.mog.gr.jp/)院長。
名医として数々のメディアで紹介され、著書の『糖尿病は「腹やせ」で治せ!』(アスキー新書780円)、『専門医が教える 糖尿病ウォーキング!』(扶桑社新書756円) はどちらも話題です。
(下関崇子/ユンブル)
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