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【コブスくんの使えそうな仕事術】スポーツの『緩急』を使って「達筆」になるには?

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何も習っていないのに、文字を書くのがうまいという人がいます。では、うまい人とそうでない人の違いって一体何なのでしょうか?

『大人のきれい字書き方』の通信講座やセミナーを実施されている、今井淑恵先生に教えていただきました。

(以下、今井先生)



生まれつき字の上手な人というのがいるものです。

「あの人は字が上手、達筆ですね……」という言葉を耳にすることが少なくなりましたが、年配の方にはなじみのある言葉だと思います。

達筆な人が字を書いているのを観察していると、その筆(ペン)の運び方に特有の動かし方があることに気づきます。文字から受ける印象は、粘りというか、しなやかで線に強さが感じられます。

反対に下手な字といわれる文字は、図形に使うような単調な線で、子どもが書いたような感があります。

このような差はどこから生まれるのでしょうか。
そのひとつとして筆(ペン)の運び方、運筆によってその違いが生じるといえます。

人それぞれ運筆にはずいぶん個性があります。実はこの「運筆」にこそ、きれいな字を書く秘訣(ひけつ)があるのです。その秘訣(ひけつ)とは「緩急」です。文字を書くときに、この「緩急」をつけることで、確実に達筆度を上げることができます。

「緩急」と聞いて、スポーツ好きな人はピンときたかもしれませんね。野球に例えてみましょう。ピッチャーが送球するときを想像してみてください。
早い、遅い、力を入れる、力を抜くなど、随所に変化を入れていますよね。

中でも緩急をつけるときに大切なことは、「ため」をつくることです。私は、「ためてから……」とよく言うのですが、これが達筆と言われるコツなのです。

「ため」るとそこに力が凝縮され瞬発力を生み出すこととなり、目いっぱい力を入れて頑張って書くよりも、瞬発力を利用して書いた字のほうが、しなやかで力強い線になります。

丁寧に字を書こうとして、どの点画も手抜きをせず力いっぱい書く人がいるのですが、これはかえって逆効果です。力を入れすぎると疲れやすくなりますし、なにより線が一本調子になってしまい、子どもっぽい印象の字になります。

一文字ずつを力いっぱい書く必要はありません。どこで力を抜くかが上手に書く決め手でもあります。
もう一度ピッチャーが投球する時のことを想像してみてください。十分な「ため」の瞬間をつくることにより、球のスピードと方向までもコントロールできるようになるのです。

まっすぐに書けない…、ゆがむ…、のびやかさがない…、などの書き癖で悩んでいる人は、書き始めに、「ため」をつくってから線を引いてみてください、スカッとした線が書けるうえ、思った方向にペンを動かすことができますから。

縦画の長い線と横画の長い線、それから「ハライ」をともなう線は、「ため」がとても生きてくるところです。

例えば、簡単な字ですが、「十」を書いてみます。

横画の書き出しで、「ため」をつくって勢いよく右上がりの線を書く。つぎに縦画です。長い縦画は、まっすぐに書くのはけっこう難しいです。
ここで「ため」て、まっすぐ下をねらってサッと、最後のハライはゆっくりと。

「ため」があればカッコイイ漢数字になりますが、なければ「+の記号」になってしまいます。

今度は、「発」で練習してみましょう。部首は「はつがしら」。まず1画目は小さい引っかけの線がありますね、これを書いて一度とまり、「ため」をつくって、もっさり運筆してハライを書きます。

これに、素早くチョンと点を打つ。つぎに右側3画目の点をチョンと打って、右ハライの準備の「ため」をつくって、もう一度もっさりと運筆してハラウ。そして点をチョン。


「はつがしら」のなかは、まず横画2本をサッサッと書き、続いて軽く「ため」て左のハライをゆっくりと運筆。最後の右ハライは、書き始めで「ため」をつくってもっちゃりとしたハライの線を書きます。

どうでしょう、うまく緩急がつけられましたか?

書き始めの一呼吸が大切です。一字の中に、一気に引いたり、ゆっくり書いたり、止まったりを意識して取り入れてみてください。このようにして書いた文字は、線に粘り強さが出て深みが増し、「達筆」だと言われる字になります。

(今井淑恵)

●著者プロフィール
今井淑恵先生
Allabout ProFileの実務書道専門家(http://profile.allabout.co.jp/pf/imai-yoshie/)。有限会社彩華代表取締役、実用手書き塾代表講師。漢字6段(一東会)、書写検定2級(硬筆)、日本語検定2級といった資格を持つ、手書き文字に関するエキスパート。
『大人のきれい字 書き方』を通信講座やセミナーなどを通し、数多くの生徒への指導を行っている。

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