【エンタメCOBS】年をとると筋肉痛になるのに時間がかかるってホント?
■筋肉痛のメカニズム
筋肉痛が起こる原因とされてきたのが、「運動で生じる疲労物質である乳酸の蓄積によって鈍痛を引きおこす」という説でしたが、いまでは有力ではなくなっています。
それよりも、筋繊維や周辺の結合組織が運動によって損傷して、その修復の際に発生する痛みの誘発物質が炎症を起こしたり、神経を刺激したりするという説が有力です。遅発性筋肉痛が遅れて発生するのは、筋肉が回復する時に生じる痛みだからだといわれていますが、詳細についてはわかっていません。
筋肉痛の詳しいメカニズムは解明されていませんが、一般的には、強度(負荷)が低い運動の場合は筋肉痛が早く出て、強度が高い運動をした時には筋肉痛が遅く出るといわれています。つまり、筋肉痛が発生する時間は、年齢ではなく、運動の種類(負荷)によって変わってくるといえるのです。
■それでも年齢が関係するとしたら?
遅発性筋肉痛の発生と年齢の関係については明らかになっていませんが、「年を取ると筋肉痛が遅く出る」といわれている理由をいくつか挙げることはできます。ひとつは加齢による筋力の低下です。筋繊維には、瞬発力を備えた速筋と持久力を備えた遅筋があり、加齢によって衰えやすいのは後者です。