【コブスくんのモテ男道!】運動してるけど、やせないのはなぜ?
「ウォーキングをしているけど、やせない!」、「自転車に乗ってるけど、逆に太った」などダイエットしているつもりだけど効果が出ないという方、必見です。
今回は、 ピラティスインストラクターの小森先生に「運動しているのに、やせない理由」をお伺いしました。
(以下、小森先生)
以前、ダイエットをする前に自分を知りましょうとお伝えしました。体脂肪率やBMIなどで自分の体形が分かったら、次に仮目標を見つけましょう。
でも、早くやせたい、結果を出したいからといって、「1、2カ月で10kg落とす」などの目標を掲げると、身体に負担をかけてしまいます。
ですので、少し努力をすれば手が届きそうな目標を設定します。理想は1カ月1kg。ちなみに、体重1kgを減らすには7,000kcalの消費が必要になります。
カロリー消費、脂肪燃焼を手助けしてくれるのが有酸素運動です。有酸素運動は、酸素をとりこみながら、できるだけ長い時間行うことができるウォーキングやジョギング、水泳などがその代表です。(ちなみにウエイトトレーニングや100m走はその逆で無酸素運動。)
有酸素運動には、心臓や肺など呼吸・循環器系にあまり負担をかけずに、しかもその機能を向上させる効果があります。適度な運動強度と心拍数を設定すれば、シェイプアップはもちろんのこと、心肺持久力の向上、疲れにくい身体をつくり、ストレス解消へとつながります。
では、有酸素運動の中でも手軽にできるウォーキングを例に挙げてみましょう。1kcal消費するのに必要な歩数は30歩。1kg減らそうと思うと、30歩×7,000kcal=21万歩かないといけません。
1歩80cmとすると、21万×0.8m=約160km。この距離を一度に歩くのは非現実的ですが、1日1万歩と考えれば、21日(3週間)間で1kg減らすことは可能です。
有酸素運動は健康維持のために20分以上が望ましいと言われています。やせたい場合は、30分以上の時間が必要。理由は、運動して15~20分までのエネルギー消費の割合は脂質よりも糖質の方が高く、20分以上時間が経過すると、脂質の割合が大きくなるからです。
また、糖質(炭水化物、ブドウ糖、グリコーゲン)は脂肪を燃やすために必要です。糖質が無ければ、タンパク質を得るために、筋肉(アミノ酸)が分解されてしまいます。筋肉を減らさないためにも、運動をする前に最低限の糖質を取得しましょう。
ただ、過剰な糖質はインスリンが分泌されてしまい、体脂肪を合成してしまいます。糖質を分けて食べるなどし、インスリンの分泌を抑える食べ方を心がけましょう。
「運動しているけど、やせない」という方は、誤解しているケースが多いですので、「運動前の糖質」を取得してみてはいかがでしょうか。
ただし、全く運動をしたことがない方がいきなり30分以上行うのはストレスかもしれません。そんな場合は、10分ずつ分けて、有酸素運動を行ってみてください。
「先の発言と矛盾するのでは?」と言う方いらっしゃるかもしれませんが、10分に小分けした場合も、燃焼される量が20分以上の場合と比較して少ないというだけで、最初から脂肪は燃焼されます。
いきなり20分以上運動を続けるというのが無理な場合、この方法を試してみてください。
最後に、脂肪燃焼効率に適した運動強度・心拍数についてお伝えします。
この運動強度・心拍数の理解がないことも「運動しているけど、やせない」原因の一つかもしれません。
算出方法はカルボーネン法、ゼロ・トゥ・ピーク法とありますが、下記は、個人の年齢と体力を考慮したカルボーネン法をご紹介します。
(220-年齢)×(A)%+安静時心拍数
(220-年齢)が最大心拍数になります。また、(A)に入る単位は、%で、運動強度と言われるものです。ダイエット目的であれば、軽く息がはずむくらいの運動強度が脂肪燃焼には効果的なので、40-80%内に設定するとよいでしょう。
体力により個人差があるので、最初は低い値からスタートして余裕がでてきたら運動強度%を少しずつあげていきます。
ただし、きついと感じる強度だと心肺機能向上を目的としますので、その場合は%の値をさげてください。無理なくできるだけ長い時間を継続できることがポイントです。
例えば、「30歳男性が運動強度40%でやりたい」という場合は、
(220-30)×40%+60=136
が運動強度40%の最適の心拍数になります。
最近は、心拍数を計測できる時計も販売しています(5,000円前後)。うまく利用して、楽に楽しく運動してみてください。
(小森 聡子)
●著書プロフィール
小森 聡子(こもりさとこ)
PilatesStudioKiraru 主宰。大学で生涯スポーツ科を専攻し、その後フィットネス業界へ進む。ピラティスIR,健康運動指導士として、健康的なカラダとココロを身につけるためのサポートをしている。
【関連リンク】
【コラム】覚えておきたいダイエットの基本。最初にすべきことは?
【コラム】オリンピック選手に聞く。
どこでもぐっすり眠るコツ
【コラム】サイズの合わない靴は要注意!自分にピッタリの靴選びとは?