【コブスくんのモテ男道!】枕やマットレスが合わないという人は……
人間の健康にとって欠かせないものの一つが睡眠。睡眠の質が悪ければ、肩こりや腰痛の原因にもなりかねません。今回も、カイロプラクティック理学士の檜垣先生に「寝具」と健康との関係についてお聞きしました。
(以下、檜垣先生)
肩こりや腰痛の人にとって、気になる物のひとつに「寝具」があります。特に、就寝の時、横になり腰の痛みを感じたり、目覚めに首こり、肩こりを感じたりする人は、「ひょっとして、敷布団の硬さや枕の高さが原因なのでは?」と寝具を疑うことが多いようです。
そのような方々が陥りやすい状態は、体調が良くなる枕に出会うまで、頻繁に枕を買い換えてしまうということ。中には、ほんの数回だけしか使わずに、次の枕を買ってしまったという人もいます。
一方、マットレスの買い替えは、枕ほど頻繁ではないように思いますが、枕同様に買い換える人は後を絶ちません。
まず、寝具購入の前に、ストレッチや体操、マッサージなどで、筋肉の血流を改善させておき、ほぐしてください。
理由は、筋肉のこり具合により、マットレス、枕が合わないということがあるからです。
枕やマットレスが合わなくなったかな?と感じたら試していただきたいエクササイズをご紹介しましょう。
■骨盤を調整
骨盤・腰回りの筋肉に刺激を与えて、筋肉をゆるめていくことができれば理想的です。
1.床か布団の上で四つんばいになります。頭は楽な位置に。(沈み込みの大きい布団の上では、手首に負担がかかりやすため要注意です)
2.四つんばいのまま、おへそを布団へ近づける方向へ、ゆっくりと可能な限り動かしていきます。腰がわずかに反ったような状態になります。
そのまま5秒間キープです。
3.「2」とは反対の動きをします。おへそを床から遠ざける方向へ動かしていきます。腰の部分が山のようになります。この状態で5秒間キープです。
ポイント:動かすときはゆっくりと。1回につき「2」、「3」を1セットとして5セット行ってみましょう。
特にあおむけに寝た時に腰の不調を感じる人は、この体操は動かしにくく感じるかもしれませんが、動かしているうちに血流が改善され、動きがスムーズになる場合が多いです。
起床時の体が硬い状態のときと、1日の疲労が表れやすい就寝時に、なるべく行うことができると効果的です。注意:痛みが強まるようであれば中止してください。ぎっくり腰など、急性の腰痛の場合は行わないでください。
■背中の上部をゆるめて首への負担を減らす
枕が合わなくなるとき、背中上部の筋肉が張り、頸部(けいぶ)への負担が強まるケースが多いです。
日ごろから背中上部の緊張をやわらげ、寝た際に首・肩の脱力が無理なくできるようにすることが大切です。
1.両手を頭の後ろで組み、後頭部に当て、顔を下へ向けます。このとき、手・腕の重みだけで首の後ろが気持ちよく伸びるようにストレッチします。5~10秒間キープ。
2.手は組んだまま顔を正面に戻します。
3.鼻から息を吸いながら両ひじをできるだけ開き、左右の肩甲骨を寄せるように動かしましょう。苦しくなったら息を吐きながら開いたひじをゆるめ脱力します。
4.「2」の姿勢に戻し、両ひじを開きながら、ゆっくり右側へ上半身を倒します。左横側を5~10秒間ストレッチします。終わったら反対側も行いましょう。
ポイント:座っていてもできますが、立ち姿勢で行ったほうが、ストレッチしやすいかもしれません。
素早く動かすと、効果が少なくなるので、筋肉が気持ちよく伸びることを目安に、じわりじわりと伸ばしましょう。
同じ姿勢が続いた時や、お風呂上り、就寝前を目安に行うとよいでしょう。
注意:首の痛みやどこかにしびれが出てしまう場合、もしくは、すでにそういった症状がある場合は行わないでください。
少しでもほぐれた状態が、続くようになると、合わないと感じていた枕でも問題なく使うことができるようになったり、新しく買い換えることなく、今まで購入してきた寝具が使えるようになったりと、余計な出費とならずに済むことがあります。
それでも、起床時や眠るときに調子が悪いとう場合は、寝具選びを検討しても良いかもしれません。
●著者プロフィール
檜垣 暁子
オールアバウト肩こり・腰痛ガイド
http://allabout.co.jp/gm/gp/51/
カイロプラクティック理学士・日本カイロプラクターズ協会正会員。現在は、横浜市に治療室を開院し、日々、肩こりや腰痛を始めとする不調を訴える患者さんの診療に当たっている。
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