【コブスくんのモテ男道!】聞くに聞けない、形式の一歩先行くマナーを身につけて!
社会人になると、いろいろな場面で、目上の方や初対面の方などに会う機会が出てきますが、そこで気になるのは正しいマナー。
しかし、「正しい言葉づかいをしなきゃ、間違えないようにしなきゃ……」と形式にとらわれていてはNG。かえって相手に堅苦しい印象を与えてしまったり、もっと大事な思いやりの気持ちを忘れてしまったり…ということになりかねません。
そこで今回は、「大事なのは心のマナー」とおっしゃる、株式会社新規開拓社長、朝倉千恵子先生にお話を伺いました。
――先生、相手の立場で考える「心のマナー」、その例を教えてください!
(以下、朝倉先生)
■上座・下座はケース・バイ・ケースで
基本的には、出入り口から遠いところが上座です。洋室なら一番奥のいす、和室なら床の間のそばになります。
しかし、どこに座っていただくかは、臨機応変に対応した方が喜ばれます。場合によっては、下座のほうが窓からの景色が良いときや、上座だと照明や空調の具合で居心地が悪いということもあるでしょう。
そんなときは、「本来そちらが上座ですが、こちらからの景色が良いので」などと一言添えて、より居心地の良い席をおすすめしましょう。
■名刺交換で「お見合い」になってしまったら?
名刺交換の基本は、目下から先に 名乗って先に名刺を出すこと。そして、受け取っていただいてから、相手の名刺を受け取ります。しかし困るのは、相手も遠慮して受け取らないとき。
そんな時は、相手を立てる気持ちを表しつつ、先に受け取るのがいいでしょう。
【1】自分の名刺を名刺入れの下にして持つ
【2】「お先にちょうだいします」と言って、相手の名刺を両手で受け取り、名刺入れの上に乗せる。
【3】自分の 名刺は、名刺入れの下を通して前方へ出す。
「あらためまして、▲▲と申します」と自己紹介しながら、両手で渡しましょう。
これで時間を無駄にせず、相手に丁寧な気持ちも伝わるはず!
■5分遅れる時は、「15分 遅れる」と言う
やむをえない事情で遅れる場合には、ゆとりをもった時間を伝えましょう。最初の約束を破り、次の約束も破るのは、2回約束を破ってしまうことになります。15分と言って5分 で着けば、「意外と早かったね」と言っ てもらえます。■おいしそうに、きれいに食べるのが基本
食事中、髪の毛に触ったりすることは控えましょう。清潔感に欠けてしまいます。いったん、席についたら、中座などせず、トイレもお店に入る前に済ませておくことがベスト。
また、どうしても食べられないものやアレルギーなどもあると思います。その場合「これは好きじゃないんです」と言ってしまったらどうでしょうか。
相手のご厚意を無にしてしまうかもしれません。また相手を不快な思いにさせてしまいます。
ストレートに言うのではなく、「恐れ入りますが、せっかくのご好意ですが実は◯◯アレルギーがありまして、どうしても◯◯だけは食べることができません」と、自分はアレルギーがあるということを率直に伝えましょう。
■分からなければ、とにかく聞いてみる
お店で、あれこれ一生懸命説明する店員さんに困ってしまったことはありませんか?店員さんは親切のつもりでも、お客さまはゆっくり見たいかもしれません。「私は説明をしてあげたい!」というのは、自分本位な気持ち。そうではなく、「相手が求めていること」する意識が大事です。
そのためには、とにかく聞くこと。例えば飲み会は、そうしたスキルを鍛える絶好の場。
お店選びや大皿料理を取り分ける時は、苦手なものがないか確認を。グラスが空いていても、もしかしたら違う飲み物がほしいかもしれません。
すぐ注がずに「お注ぎましょうか」と一声かけて。水割りをつくる時も、「このくらいでよろしいですか。もう少し薄い方がいいですか」と聞くといいでしょう。
■少しの手間で会話が弾む
初対面の方に会うなら、できるだけ事前に相手の情報を調べましょう。2回目以降にお会いするならば、前回の様子を思い出しておくのもいいでしょう。
「先日××がお好きとおっしゃっていたので…」と言えば、話のネタにも困りませんし、「自分のことを覚えてくれている!」と相手はうれしく思うでしょう。
面倒でも、メモを取っておくとべストです。思いやりとは、相手のために時間と労力をかけることです。
――「ビジネスマナー」というと、つい敬語や手紙の書き方などでガチガチに考えてしまうのですが、「相手のために」という気持ちと想像力が大事なのですね。
先生、ありがとうございました!
(取材・文/島田彩子)
朝倉千恵子(あさくら ちえこ)
1962年1月12日、大阪府貝塚市生まれ。小学校教師、税理士事務所、証券ファイナンス会社などの勤務を経て、1997年2月、 トッ プセールスになることを決意して、『地獄の特訓』で有名な(株)社員教育研究所に入社。2000年度年間売り上げNO1。 トップセールス賞を受賞。2004年6月より 株式会社新規開拓設立 代表取締役就任。
社員教育コンサルタント・モチベーターとして全国を飛び回り、セミナーや教育研修を行っている。http://www.shinkikaitaku.jp/
『熱血社長の一日一分ビジネスパワーブログ』http://ameblo.jp/shinkikaitaku-asakura
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