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【コブスくんの使えそうな仕事術】自動車事故でかかる費用

マイナビニュース
交通事故の発生件数は、平成22年度72万5,773件です。1日あたり約2,000件もの事故が日本のどこかで起こっている計算になります。いつ自分の身の回りに起こるかもしれない交通事故。日本損害保険協会がまとめた「自動車保険データにみる交通事故の実態」等のデータを元に、自動車事故にかかる費用を検証してみました。

■交通事故による経済的損失額は年間約3兆2,000億円
「自動車保険データにみる交通事故の実態」(日本損害保険協会)によると、2009年度に発生した交通事故による経済的損失額は、年間3兆2,069億円。

内訳は物的損失額が1兆7,108億円、人身損失額が1兆4,961億円でした。交通事故の発生件数は年々減少していますが、人身損失額は高い水準を保ったまま。後遺障害による損失が大きくなっていると考えられています。


■事故の約9割が車両同士の追突!
交通事故が発生する状況としては、車両同士の追突・衝突が圧倒的に多く全体の86%を占めています。次いで人と車両の事故が9.5%、車両の単独事故が4.5%でした。(平成22年中の交通事故の発生状況警察庁交通局)

事故発生件数が最も多い車両同士の追突には、正面衝突、追突、側面追突、後退時追突などがあります。軽微なものから甚大なものまで事故の大きさは一概には言えませんが、平均物的損失は数十万円に上ります。

■死亡で1名当たり3,080万円の経済損失
車両同士の事故に次いで多いのが人と車の事故である「人身事故」です。人身事故での平均物的損失額は5万1,000円と比較的安いのですが、当然ながら人的損失額は高く、死亡者数5,607人に対し損失額は1,727億円、後遺障害者数66,850人に対し6,150億円。

傷害者数1,215,064人に対し7,084億円が報告されています。これを一人あたりに換算すると、死亡で約3,080万円、後遺障害で約920万円、傷害で約58万円という甚大な損失額になります。


●平成22年1名当たり人的損失額(データを元に算出)
死亡
3,080万円

後遺障害
920万円

傷害
58万円

■ガードレールは1m 5,000円~5万円
交通事故の発生状況で一番少なかったのが、車両の単独事故、いわゆる自損事故です。構築物に衝突するケースと、自らが横転・転落してしまうケースがあります。

構築物衝突と言えば、道路上の構築物を思い浮かべる人も多いと思います。大きさや形状によって異なりますが、ガードレールや照明柱、交通信号機用コンクリートポール、カーブミラーにぶつかった場合の損害額はこれぐらいと言われています。

●損害額
ガードレール(1mあたり)5,000円~5万円
照明柱10万円~50万円
交通信号機用コンクリートポール33,000円~7万円
カーブミラー4万円~10万円

一方、横転や転落の場合の平均物的損失額は、横転転落の場合40万8,000円、正面衝突35万3,000円、追突28万6,000円。側面衝突24万7,000円、後退時衝突13万7,000円。転落、正面衝突などスピードが出ているときの損害は大きく、あまりスピードが出てない後退時の衝突は低くなっています。

■交通事故では、自転車事故の割合が高くなっている

交通事故全体の件数は減っているのですが、自転車事故の占める割合は増えています。
「自転車事故」(警察庁データ)によると、平成22年の自転車乗用中による死傷者数は15万1,631人にも上ります。自転車事故といっても、大半が自動車との事故で全体の84%を占めますが、自転車と歩行者との事故も発生しており、加害者となる自転車に多額な損害賠償金が求められるケースもあります。2つ事例をご紹介します。

<自転車事故での加害事故例>

■賠償額5,438万円

成人男性が昼間、信号表示を無視して高速度で交差点に進入、青信号で横断歩道を横断中の女性(55歳)と衝突。女性は頭蓋(ずがい)内損傷等で11日後に死亡した。(東京地方裁判所、平成19年4月11日判決)

■賠償額5,000万円

女子高校生が夜間、携帯電話を操作しながら無灯火で走行中、前方を歩行中の看護師(57歳)の女性と衝突。看護師には重大な障害(手足がしびれて歩行が困難)が残った。(横浜地方裁判所、平成17年11月25日判決)

※出典「知っていますか?自転車の事故」(日本損害保険協会)

自動車、自転車に乗る場合、いつ自分が加害者になるか分かりません。
一瞬の不注意でこれだけの損害額が発生します。当たり前のことのように言われる"交通安全"ではありますが、他人をキズつけないだけでなく、自分も経済的損失というキズを負わないよう心がけておきたいところです。■執筆者プロフィール
森眞奈美(もりまなみ)
サンダーバード国際経営大学院にて国際経営学修士号取得後、米国系再保険会社に入社。
退社後ライター業をしながら、AFPを取得。現在は「保険」「クレジットカード・電子マネー」「ライフプランニング」などマネーに関するコラムを雑誌やWebで執筆中。

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