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【コブスくんのモテ男道!】定番人気のダイエット食品、寒天でやせられる理由とは?

マイナビニュース
さまざまなはやりがあり、登場しては消えて行くダイエット食品も多いなかで、根強い人気の一つが『寒天』ではないでしょうか。

でも、なんで寒天が体にいいの?効果的な食べ方はあるの?『寒天ダイエット』を推奨する、医学博士の杤久保(とちくぼ)修先生にお話をお聞きしました。

■寒天がダイエットに良いって、本当?

――先生、お医者さんの立場から見て、寒天のダイエット効果はどうでしょう?

研究例では、しっかりと効果が確認できています。肥満を伴う軽度の糖尿病の患者さんを2グループに分けた調査があるのですが、どちらも栄養士による食事指導をしたうえで一方にだけ夕食前に寒天を食べてもらったところ、明らかな違いが出たのです。

寒天を食べたグループのほうが体重や体脂肪が大幅に減少したうえ、血糖値やコレステロール値も改善しました。肥満対策はもちろん、生活習慣病予防にも寒天のパワーが期待できることが証明されています。

■そもそも、寒天ってなぁに?

――ゼラチンやナタデココなど、見た目が似ているものもありますが……。寒天は何でできているのでしょうか。


寒天の原料は、テングサ科やオゴノリ科などの海藻です。これを煮溶かして精製し、乾物にしたのが寒天です。寒天の発明からでも約350年の歴史がありますが、乾物になる前のトコロテンも含めれば、奈良時代から食べられていた食品です。一時的なブームになっている食品とは違って、安心して食べることができます。

寒天がダイエットにいい理由は、食物繊維が豊富なこと。食物繊維は満腹感をもたらしてくれるだけでなく、整腸効果や糖吸収遅延効果、中性脂肪低下作用もあります。

■寒天は、2種類の食物繊維のいいトコどりができる!

――食物繊維が豊富な食材はほかにもあると思いますが、特に寒天がオススメなのはなぜですか?

ひとくちに「食物繊維」といっても、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」、大きく分けて2つの種類があります。

水に溶ける「水溶性食物繊維」は、食後の血糖値の急激な上昇を防いだり、コレステロールの吸収を抑えたりします。
コンニャクイモに含まれるコンニャクマンナンなどはこちらです。

水に溶けない「不溶性食物繊維」は、分解・吸収されずに腸を通過するので、腸内の掃除をしてくれます。野菜や豆類などが代表的な例です。

ところが寒天の食物繊維はちょっと珍しい性質をしていて、高温では溶けるが低温では水分を100倍も取り込みゲル化する(寒天1gで100gの水を取り込む)という、水溶性と不溶性の良い面を両方持っている非常に優秀な食物繊維なんです。

こんなに保水力のある食物繊維は、世界的にもなかなかありません。ノンカロリーなのも良いですね。

また、ダイエットは続けることが大事ですから、アレンジしやすいのも魅力。味もにおいもほとんどないのでほかの食材の風味を邪魔しませんし、めん状、サイコロ状、粒状とさまざまな形に調理できます。


■効果的な食べ方を教えて!

――時間帯や量など、おすすめの食べ方はありますか?

私がおすすめしているのは、「夕食前寒天療法」です。その名の通り夕食前に寒天を食べて、ほかの食品に含まれる栄養素の吸収速度をゆるめ、満腹感を得られやすくするというものです。

一回に食べる量は、寒天ゼリーで180g程度(ご飯1杯程度)が目安ですが、体格の大きい人は増やしても構いません。WHOでも、摂取量の上限はないとされている安全な食べ物ですから、摂(と)りすぎを気にする必要はありません。

はちみつやフルーツソース、ヨーグルトなどと一緒に、夕食の10~30分前に召し上がってください。忙しい方は、市販のダイエット用寒天ゼリーでもかまいません。酢の物やサラダに入れるなど、夕食の料理に加えてもいいでしょう。

ただし、適度な運動で筋肉をつけることや、急激なダイエットをしないことなどにも気をつけてください。


――先生、ありがとうございました。ちなみに私も、早速粉寒天を買ってきて、ジュースを混ぜて作ってみました。お鍋一つで簡単に作れてすぐに固まるので、思ったより楽チン。夕食のついでに準備できます!

(文/島田彩子)

監修:杤久保 修(とちくぼ おさむ)先生
1968年横浜市立大学医学部卒業、医学博士。1998年同社会予防医学教授、2010年名誉教授。

30年近く前から続けている寒天療法の研究を、メタボリック症候群の対策に生かすことを提唱。神奈川県予防医学協会理事・循環器予防部長(メタボリック外来などを開設)を務める。『お腹の脂肪と成人病』(健康科学センター)、『メタボリック寒天ダイエット』(文屋)、『アミノ酸と生活習慣病』(女子栄養大学出版部)など著書多数。

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