【エンタメCOBS】ペットにかかるお金~生涯費用は300万円!?
ペットを飼い始めてから別れるまでどれぐらい費用がかかるのか、マイナビニュース読者のアンケートの結果とともに検証してみました。
※1平成23年度 全国犬・猫飼育実態調査/ペットフード協会
『ペット飼いたい』などに関するアンケート
調査時期:2012年2月2日~2月4日
アンケート対象:マイナビニュース会員
調査数:1000件(ウェブログイン式)
■ペットを飼うきっかけはご縁から!?
マイナビニュースのアンケート調査によると現在ペットを飼っている人は20.8%。また、飼っていない人でも、そのうち36.7%は「将来飼ってみたい」と、全体の約半数がペットに興味のある様子が浮き彫りになりました。
現在飼われているペットの内訳は、1位は「犬」で48.8%、2位は「ネコ」で32.8%。そのほかは「小鳥」(7%)、「カメ」(4.8%)、「金魚」(4.0%)、「熱帯魚」(3.9%)、「ウサギ」(1.9%)と馴染みの深い動物がランクインしました。
ペットを入手した方法は、人から譲り受けた人が35.1%、ペットショップで購入した人は27.9%。また、拾ってきたという人も14.9%に上っています。自分で積極的に購入した人よりも、何らかのご縁をきっかけに飼い始めた人が多いよう。入手時に費用が0円という回答が全体の半数以上を占めました。
■人気の犬、ネコは10万~20万円
譲り受けたり、拾ったりというご縁がなく、もしペットショップ等でペットを購入した場合、一体どれぐらいかかるものなのでしょう。おおよその目安を調べてみました。
<犬>血統書付き
トイ・プードル17万~25万円
柴犬8万~18万円
ブルドッグ20万~40万円
<ネコ>血統書付き
アメリカンショートヘア8万~18万円
シャム10万~20万円
<小鳥>
セキセイインコ2,000円~3,000円
<カメ>
ゼニガメ500円~1,000円
<金魚>
小赤10円~30円
出目金20円~500円
<熱帯魚>
グッピー(1ペア)500円~数千円
エンゼル・フィッシュ500円~3,000円
<ウサギ>
ミニウサギ3,000円~5,000円
<リス>
シマリス5,000円~1万円
※値段については、血統、希少性、サイズ、性別、月齢などによって異なります。あくまでも目安とお考えください。
■毎月の飼育費用~犬で1万円、ネコで5,000円
たとえペットの入手にお金がかからなかった場合でも、飼い始めるにはそれなりの準備が必要です。犬であればケージ、サークル、トイレ、ベッド、ペットシーツ、水飲み・エサ入れ。ネコであれば、トイレ、猫砂、ベッド、水飲み・エサ入れ、爪研ぎなど。
ざっと見積もって2万円以上が迎え入れるための費用として必要となります。
マイナビのアンケート調査でペットにかかる毎月の費用を聞いたところ、犬の飼育費用として最も多かったのは1万円、次いで5,000円。中には3万円、5万円と高額な費用をかけているケースもあり、飼育費用の二極化が伺えました。
一方、ネコにかかる毎月の費用は5,000円が最多。次いで1万円という結果でした。
しかし、逆にネコに関しては1万円を超える回答はほとんどなく、1,500円~3,000円という回答が多く見受けられました。犬より出費は抑えめという傾向にあるようです。また「小鳥」に関しては、だいたいが1,000円~3,000円の範囲内。犬やネコに比べ、飼育費用は3割~5割ほど少なめでした。
■生涯かかる費用は300万円!?
毎月の飼育費だけでなく、一生涯飼うことを考えると、ペットの寿命を考慮しなければなりません。おおまかな目安として、犬の寿命は12年~18年、ネコは13年~18年、小鳥は7年~20年、ウサギは5年~10年と言われています。
仮に犬の寿命を18年とした場合の生涯費用は、約300万円となります。これ以外にも、病気にかかると治療費が必要となってきます。
購入費用:15万円
準備費用:2万円
毎月の飼育費:1万円×12カ月×18年=216万円
狂犬病予防接種費用:3500円×18年=6万3,000円
フィラリアワクチン:8,000円×18年=14万4,000円
混合ワクチン接種:8,000円×18年=14万4,000円
ノミ・ダニ予防費:1,000円×12カ月×18年=1万2,000円
去勢手術:2万円
トリミング:3,000円×6回×18年=32万4,000円
火葬費用:1万円
<合計>304万7,000円
■飼わないことも動物愛護!?
ペットとの暮らしは心安らぐ時間を与えてくれる反面、生き物を飼う重大な責任を伴います。平成21年度環境省の調べによると、保健所等に持ち込まれ殺処分された犬・ネコは約23万頭。日本動物愛護協会のサイトには、「飼わないことも動物愛護!?」という問いかけも掲載されています。住宅事情の変化、飼い主の体力やアレルギーなど諸理由によって飼えなくなるケースがあるようです。ただ経済的負担に関してはある程度見通しが立ちやすいもの。たとえタダで譲り受けるペットであっても、生涯かかる費用を算出して、"飼う、飼わない"の判断材料にしてみてはいかがでしょう。
(文/森眞奈美)
■執筆者プロフィール
森眞奈美(もりまなみ)
サンダーバード国際経営大学院にて国際経営学修士号取得後、米国系再保険会社に入社。
退社後ライター業をしながら、AFPを取得。
現在は「保険」「クレジットカード・電子マネー」「ライフプランニング」などマネーに関するコラムを雑誌やWebで執筆中。