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【エンタメCOBS】「漢方」は花粉症にも有効なのか?

マイナビニュース
漢方と聞くと、冷え性や女性の悩みというイメージがあるかもしれませんが、そのエッセンスは「体質を改善する」ということ。では、アレルギー体質の人が発症する花粉症にも漢方は有効なのか?また、食事などでも、漢方の知識で花粉症の症状を和らげることはできるのか?漢方専門店の、「ニホンドウ漢方ブティック」で、お話を伺いました。

――まず、花粉症というのは、漢方の立場から見てどういう状態なのでしょう?

漢方では、体にとって良くない外からのものを"邪気"と呼ぶのですが、花粉症は、その"邪気"が体内に侵入して悪さをしている状態と考えます。
体力低下、ストレス、胃腸の働きの低下などは花粉症にかかるリスクを高め、便秘、体の冷え、虫歯や傷、肌のトラブルは、花粉症を悪化させる要因となります。

漢方で考える花粉症のタイプには、症状が出始める前の時期は「肺虚タイプ」・「脾虚タイプ」、症状が出始めた時期には「寒タイプ」・「熱タイプ」があります。大きく分けると、この4タイプです。

――それぞれのタイプを、詳しく教えてください!

まず、症状が出始める前のほうは「肺虚」、「脾虚」と言いますが、この用語をご説明しますね。
漢方では、体を"肝・心・脾・肺・腎『の』五臓"に分類し、「虚」という字は不足・機能低下を表します。
つまり、「肺虚タイプ」は、肺の機能が低下している方とか、低下しやすい方、という意味です。

『肺』は、鼻・呼吸器系・大腸に関連がある部位で、『肺』は体表部分の防御も担っているので、「肺虚」のタイプは花粉などを体内に取り込みやすくしてしまいます。そのため、鼻水やのどの痛みなど、鼻炎症状が出やすくなります。

『脾』は、消化吸収機能を管理しており、体内の水分を滞りなく巡らせる働きがあります。「脾虚」のタイプは余分な水分がたまりやすくなり、水分の巡りが悪くなった結果、鼻炎症状が悪化します。また、『脾』の機能低下は、『肺』の機能低下を招くことにもなります。

症状が出た後の「寒タイプ」・「熱タイプ」は、症状の出方が異なります。

寒タイプは、くしゃみ、水のような薄い鼻水が多い方。
このタイプの方は、体が冷えやすく、水分代謝が良くない体質です。体に余分な水分がたまりやすくなり、その結果、鼻炎症状が悪化します。熱タイプは、のどが痛がゆく、ひどいと耳の中までかゆい、目が赤く炎症を起こしたり、黄色く粘るような目やにが出る方。体に熱がこもりやすくなり、症状を悪化させやすくなります。

――それぞれ、どんな対処をすればいいのでしょうか?

漢方専門店では、漢方薬の処方のほか、食事、生活習慣などをアドバイスさせていただいています。

薬は、今ご説明した大まかなタイプ分けだけでなく、その方の症状・体質によって最適なものがありますので、自己判断はせず、必ず漢方専門機関にてご相談ください。代表的な漢方薬としては、下記の通りです。

肺虚タイプ…補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)
脾虚タイプ…六君子湯(りっくんしとう)、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
寒タイプ…小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
熱タイプ…辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

ただし、こうした漢方薬で症状が軽くなる・治まることはあるのですが、症状が出なくなる方もいれば、一旦治まっても翌年症状が出る場合もあったりと、個人差があります。
漢方は体質改善をするものですから、「完治」については何とも言えません。

漢方薬のほか、食べるものにも気を配って、少しでも症状を軽くしていただきたいと思います。

とると良いものとしては、肺虚タイプの方は山いも、人参、白きくらげ。脾虚タイプの方は、穀類、豆類、いも類、きのこ類。寒タイプの方は、ショウガ、ネギ、ニラなど体を温め代謝を助けてくれるもの。熱タイプの方は、消化のよいさっぱりした食事を心がけてください。

いずれのタイプの方も、生ものや冷たいもの、味の濃いもの、甘いもの、脂っこいもの、つらいものは控えめにしましょう。そうした食事は胃腸に負担をかけ、『脾』の働きを弱めます。


――花粉症って、ある年突然なりますよね。予防としてできることはありますか?

漢方での花粉症予防として、「防御する力を高める」ことと、「『脾』の力を高める」ことが挙げられます。

「防御する力を高める」ためには、マスクをするなど花粉を体内に入れない工夫とともに、山芋やきのこ類など、『気』を補うものをとりましょう。本来人に備わっている体のエネルギーである『気』には、体内に入ってくる悪いものから体を防御する力があります。「『脾』の力を高める」ためには、胃腸に負担をかけないことです。そして、消化吸収を助けて、『脾』の力を高める穀類や豆類、いも類をとりましょう。摂取した水分を滞りなく巡らせたり、食べ物をしっかりと消化することができます。

――ありがとうございました!

ニホンドウ漢方ブティック品川本店
健康と美を応援する漢方相談専門店。
「若い方に、もっと漢方を活用してほしい」という思いから、おしゃれで明るい雰囲気の店舗の造りとなっている。漢方薬やオリジナルブレンド茶、和漢食材やスキンケアアイテムなど幅広い商品がそろう。
http://www.nihondo.co.jp/shop/boutique/shinagawa.html

(文/島田彩子)

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