【エンタメCOBS】肩に力が入ってしまう!? 脱力セルフチェック
肩こりが慢性化しやすい理由は、肩こりの症状が出やすい首から肩、背中にかけての筋肉は、意識をしなくても緊張することがあるためです。
例えば、重いカバンを持ち歩いたり、手先を使う仕事などで、腕の保持を長時間続けたあとや作業中などは、首や肩周辺の筋肉に疲労を感じ、帰宅後、何もしていない状態でも、肩こりの感覚が残ったままになっているというケース。
これは、ある程度、肩こりが始まったきっかけや経過を感じ意識できると思います。しかし、そうではなく、きっかけもよくわからないうちに、いつの間にか肩こりに悩まされるようになる場合もあるのです。
では、無意識に肩に力が入ってしまう要因には、どのようなものがあるのでしょうか。
■肩に力が入ってしまう要因
1.職場で緊張
職場の雰囲気がピリピリしたものであれば、それだけでも、部屋に入った瞬間に肩に力が入ってしまうことがあります。
また、責任の重い仕事内容を任されていたり、部下をまとめる立場であった場合にも、「仕事だから多少のつらさは当然!割り切って頑張ろう。」という思いとは逆に、体は勝手に緊張状態に。肩に力が入り続けてしまうことになります。
2.季節の変わり目
意識せずとも内臓を機能させたり、体温を調整したり、こうした働きは、自律神経によるものです。自律神経である交感神経(活動的に働く)と副交感神経(リラックスするように働く)のバランスがとれていると、体調良く過ごすことができます。しかし、気候の変動に体が適応できず自律神経のバランスが乱れると、首、肩周辺の筋肉の緊張が強まるケースがあります。すべての人ではありませんが天気が悪くなる前に、こうした症状を訴える人もいます。
3.楽しいことなのに!?
レジャーや趣味のスポーツなど、楽しいことで気分も快適なはずなのに、「せっかくの機会なんだから今日は楽しまなくちゃ!」「上手にできなるか?」といった気持ちによって、心身の緊張が起こり、肩に力が入ってしまうことがあります。
このように、無意識のうちに肩に力がはいってしまうスイッチができてしまい、ある条件がそろうと、肩こりを起こす筋肉が過度に緊張し力が自然と入ることになるのです。
すぐに気付き、対処をすると回復しやすいのですが、この緊張状態が持続されてしまうと、筋肉の働きが低下し、血流も滞り疲労物質も流れにくくなり、痛みを出すようになることもあります。職場での緊張感が強く、これが肩こりのスイッチとなる人は、出勤の度に無意識に肩に力が入り、いつのまにか肩こりに……ということになります。
そこで、今、肩に力は入っていないか、脱力ができているかをセルフチェックしてみましょう。このチェックは、個人差はありますが、1日に2回(例:パソコンを使用した後と帰宅後、入浴した後。仕事のある日と休日。会議のある日と無い日など)ほど行うと肩の力の入り具合を比較することもできます。
■セルフチェックの方法
1.鏡の前で行っても良いです。立ち姿勢か座り姿勢で、顔は正面に向けておきます。
このとき、肩に力が入っているかどうかは、とくに意識する必要はありません。
2.リズミカルに肩を上下に動かしてみましょう。肩をすくめるように持ち上げる際はなるべくしっかりとすくめ、下げる際は、ストンと肩の力を抜きましょう。
■チェックの結果は?
首から肩にかけての緊張が強い場合、肩を2~3回上下に動かしただけで、動かしにくさやこわばり感、筋肉の痛みを感じることがあります。こりの状態によっては、左右差を感じることも。
中程度の緊張がみられる場合は、10回前後上下に動かしたあたりから肩周辺の筋肉が重だるく感じるようになります。
軽度、または緊張が少ない場合は、肩を上下に動かしても特に不調はなく、しばらく楽に動かすことができます。また、動かしているうちに血流が改善され、スムーズに動かすことができるようになることもあります。
■一時的に脱力するには?
脱力法は、この肩の上下運動を10回3セットを気付いたときに行います。(仕事の合間、パソコン後、入浴後など)肩こりが強く、上下運動で痛みが出る場合は、ムリをせず中止するか、お風呂で温まりながら回数を少なくして行うなど、徐々に様子をみながら調整していきましょう。
(文檜垣暁子)
■著者プロフィール
檜垣 暁子(ひがき あきこ)
オールアバウト肩こり・腰痛ガイド
http://allabout.co.jp/gm/gp/51/
カイロプラクティック理学士・日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員。現在は、横浜市に治療室を開院し、日々、肩こりや腰痛を始めとする不調を訴える患者さんの診療に当たっている。