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【コブスくんのモテ男道!】温泉ソムリエに聞く。「飲泉」の方法、効果とは?

マイナビニュース
温泉で、注ぎ口のお湯を手ですくって飲むおばあちゃんたち。「温泉は飲むと体にいいのよ」と教えてくれます。

どのような効果があるのでしょうか?それに、湯船にそそがれるお湯を飲んでも問題ないのでしょうか?

元オリンピック・ショートトラックスピードスケートの選手で、現在は温泉ソムリエやウォーキングキャスターとして活躍する勅使川原郁恵(てしがわら・いくえ)さんに、「飲泉」についてお話を伺いました。
■新鮮な源泉を1日約200~1000ミリリットル飲む

「飲泉は、その泉質によりますが、慢性便秘、肥満症、慢性消化器病、糖尿病、痛風、胆石病などに効果があります。薬効を直接体に取り入れることになるわけです。

温泉地では、炊飯や料理、お酒を割る水、お湯などに使われていることもあります。

温泉地に行って、『飲泉可能』という表示がある場合は、ぜひ味わってみてください」(勅使川原さん)
以下、勅使川原さん談です。

――どこの温泉でも飲めるのでしょうか。


「いいえ、温泉なら何でも飲んでいいということではありません。安全性が確かめられている飲泉所、源泉のお湯の湧き出し口、注ぎ口で飲用しましょう」

――効果をアップする、「飲むタイミング」、「飲む量」、「飲み方」はありますか。

「夕食後から就寝前はなるべく避け、食前30分~1時間前、または空腹時に飲むと成分が体に浸透しやすく、効果が増します。

1回の量はコップ1杯までを目安に、1日に約200~1000ミリリットルまでとすることをお勧めします。飲み始めは刺激を感じ、大量に飲むと下痢をすることがあります。自分で加減しながら、少しずつ飲むようにしてください。

また、慣れないうちは、天然水で割るなどすると飲みやすくなります。

清潔面の関係で、飲泉所でも、コップを置いていないところが増えました。
私は温泉に行くときはマイカップを持参して飲用しています」

――注意することを教えてください。

「腎臓病や高血圧症、むくみや下痢のときには、ヨウ素を含有する温泉を飲用することは避けましょう。体調を悪化させる場合があります。

また、鉄泉、放射能泉、ヒ素・臭素を含有する温泉は特に、飲用許可の有無を宿や温泉地の人に聞いてください。必ず温泉表示を見て、泉質や飲用についてチェックしてから味わうようにしましょう」

ここで、勅使川原さんお勧めの飲泉ができる温泉地ベスト3とそのポイントを紹介していただきましょう。

1. 修善寺(しゅぜんじ)温泉静岡県
アルカリ性単純温泉で、肌にやさしく、刺激が少ないことから子どもから高齢者まで幅広い年代にお勧めできる温泉地です。飲泉としては胃にやさしく、温泉で作るおかゆはおいしいですよ。多くの旅館では、「普通に炊いたご飯か、温泉を使ったおかゆのどちらにしましょう?」と希望を聞いてくれるようです。


2. 伊豆下田観音温泉静岡県
単純泉で超軟水の強アルカリ源泉で、美肌効果があります。また、飲むと体内で弱アルカリ性に変化し、血液がサラサラになると言われています。

3. 四万(しま)温泉群馬県
昔から、「飲めば胃腸によく、入れば肌によい」と言われる温泉です。自家源泉宿の多くに飲泉コーナーが設けられ、湯口から直接飲むことができるのでお勧めです。

最後に勅使川原さんは、

「温泉の飲用後すぐには、お茶やコーヒーを飲むことは避けましょう。温泉とドリンクに含まれる成分が結びついて内臓に負担をかける場合があります」とアドバイスします。

さっとコップに一杯の温泉を飲んだときの効能の数々……ありがたい情報です。温泉を使った料理にも興味津々で、「飲泉の効果を探る」という温泉地での新しい楽しみが増えそうです。


監修:勅使川原郁恵氏。ショートトラック・スピードスケートの種目で‘98年長野五輪、2002年ソルトレークシティー五輪、さらに’06年トリノ五輪と、3度のオリンピック出場・入賞を果たす。
引退後、朝日新聞のプリンセスウォーカー、(社)日本ウオーキング協会のウォーキング親善大使などを経て、多くの企業のウォーキング・アドバイザーを務めながら、メディアや講演など多方面で活躍中。温泉ソムリエ、野菜ソムリエなどの資格を有し、「年代を問わない美と健康」を提唱している。
著書の『ウォーキングでナチュラル美人ダイエット』(扶桑社1,365円)は、ウォーキングでけんこう骨や骨盤、精神面などへ働きかける方法とその効果を分かりやすく解説した好評の一冊。

(海野愛子/ユンブル)

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