私たちがいるこの太陽系。
その中には、光り輝く太陽のほか、地球や火星のように岩石でできた小さな惑星や、木星や土星のようにガスが中心の巨大な惑星が存在します。
いったいこの太陽系はいつどのようにして生まれたのでしょうか。そして、なぜこのようにいろいろな種類の天体がいるのでしょうか。
そこで今回は、太陽系の起源と進化の過程について、現在の定説とされている「星雲説」に基づいて、見ていきたいと思います。
■太陽が生まれたきっかけ
太陽系の中心に存在し、太陽系で唯一自ら輝いている「太陽」。
まずはこの太陽が誕生した経緯から探っていきましょう。
さかのぼること今から48億年前…。
太陽が誕生したきっかけは、銀河系の片隅にある巨大な恒星の爆発でした。
現在の太陽よりもはるかに大きなその星は、寿命を迎えると大爆発を起こし、その残骸(ざんがい)を周囲にまき散らすとともに、その爆発の衝撃は、周りの宇宙空間に漂っていた物質(主に水素やヘリウムといったガスやちり)にも刺激を与えました。
すると、このようなガスやちりから構成される巨大な雲のようなものは、その密度の濃い部分が集まり、自らの重力によって収縮を始めることで、中心部の温度と密度が高まっていきます。