【コブスくんのモテ男道!】歯科医が教える。健康ドリンクで歯が溶ける!?

「健康に良いとされるドリンクは、実は歯には悪いんです」と言うのは、歯学博士で口腔(こうくう)衛生・口腔外科がご専門の江上一郎先生。詳しいお話を伺いました。
■歯のエナメル質は、飲食物の酸で溶ける
――歯が溶ける、ということがあるのでしょうか。
江上先生ここ数年、「食事をすると歯が全体的にしみる感じがします。虫歯ではなさそうなんですが」と受診される患者さんが増えました。
しみる理由は、歯のエナメル質が溶けて神経が過敏になっているからです。
歯の表面は「エナメル質」で覆われています。エナメル質は、口の中が酸性になったり、歯に酸が付着すると溶けやすいという性質があるんです。
――どういうときに、歯に酸がつくのでしょうか。
江上先生複数の患者さんに生活習慣をお尋ねすると、「酸性が強いドリンクをちびちび飲んでいることが多い」と分かりました。
例えば、「5年ほど前からマラソンを始め、常にスポーツドリンクを持って少しずつ飲みながら走っている」、「クエン酸が体にいいと聞いたので、毎日レモンのスライスを食べている」などの症例が多くあります。
スポーツドリンクと呼ばれる飲料やかんきつ類は酸性が強いので、歯はいつも酸性に浸されていることになります。