【エンタメCOBS】寄席に行ってみよう!
●寄席のある場所
落語などの演芸をやっているところを「寄席」と呼びますが、寄席は次のようなところにあります。
東京・新宿三丁目の『末廣亭』
東京・浅草の『浅草演芸ホール』
東京・池袋の『池袋演芸場』
東京・上野の『鈴本演芸場』
東京・上野の『お江戸上野広小路亭』
東京・三越前の『お江戸日本橋亭』
東京・両国の『お江戸両国亭』
東京・半蔵門の『国立演芸場』
神奈川・横浜の『横浜にぎわい座』
大阪・天満の『天満天神繁盛亭』
愛知県・大須の『大須演芸場』
富山県・富山『ほくほくスペースてるてる亭』
いつも落語をやっているわけではないですが、落語のプログラムを組んだりする演芸場はほかにもあります。また落語家がお寺でやったり、飲み屋でやったりますから、結構落語はあっちこっちで聞けるものなんです。
●落語のほかにもやってます
寄席でやっているのは実は落語だけではありません。
漫才や手品、曲芸などの「色物」(いろもの)と呼ばれる演芸も一緒に寄席でやっています。落語を聞きに行くと、ほかの演芸も一緒に見られます。お得ですね。
●毎日やっています
寄席は毎日やっています。まずは前座(ぜんざ)さんの落語から始まって、コント、手品があって、二つ目(ふたつめ)さんの落語、曲芸があって真打ち(しんうち)落語家でおしまい……という風にプログラムが組まれていて、これを1日に2回やります。
「昼の部」のプログラムは正午から、「夜の部」は午後5時からというのが多いです。5分前には席についていたいですね。もちろん、前座のヘタな落語はいいや、と思う人は途中から寄席に入ってもいいんです。
●演目は10日ごと交代
演目は月に3回変わります。上席(じょうせき)は1~10日、中席(なかせき)は11日~20日、下席(しもせき)は21日~30日です。各10日の間は基本同じプログラムです。どの落語家さんが出るか、というのは各寄席のスケジュールを確認するといいでしょう。最近では上席、中席、下席の内容をホームページで確認できます。
●寄席の入り方
イベントホールなどで開催される落語は別ですが、寄席の場合、チケットを予約したりなんてことは要りません。入り口で料金を払ってそのまま入ります。このお金を木戸銭(きどせん)といいます。
木戸銭は寄席によって異なります。
例えば、筆者がよく行く末廣亭の場合には、大人2,800円、シニア2,500円、小学生1,800円です。大阪・天満の繁盛亭は昼席は、大人2,500円、シニア2,000円、小学生1,500円となっています(夜席は日によって変動)。3,000円あればどこの寄席に行っても「まあ大丈夫」って感じです。
●いつ入ってもいいです
寄席にはいつ入ってもいいです。昼席は正午スタートですが、別に午後1時27分といった中途半端な時間に入っても構いません。最初の方の、前座さんたちの落語が見られないだけなので(笑)。また寄席から出たらダメですが、客席はいつ出入りしても、何回出入りしてもいいです。
噺の途中で出たりすると、落語家が自信を失ったりするので、それは止めた方がいいですが(笑)。
●立川流の落語を聞きたい人は!
先日、家元・立川談志師匠が亡くなった立川流の一門は寄席には出演しません。昔、立川談志師匠が落語協会から脱退した際に、寄席には出られなくなっているのです。
なので、立川一門の落語を聞きたい場合には、演者が出演する「独演会」、「一門会」などのスケジュールを自分で調べてチケットを取らなければなりません。談志師匠なきあと、立川志の輔、立川談春、立川志らく、立川談笑の4トップ、人気落語家のチケットは非常に取りにくく、もはやプラチナチケットとなっています。
●フラッと入ってぐーたらする
寄席はフラっと入ってぐーたらするのに最適な場所だと自信を持って言えます。やってる落語家の腕がもうひとつで眠くなったら寝ればいいんです。
本当にうまい落語家の噺は客を眠らせたりしませんから(笑)。
席に座って、入れ替わり立ち替わり登場する落語家の噺を聞いていると、毎日の面倒なことがぼーっと遠くへ去っていくのがわかるでしょう。面白い話芸を堪能し、笑えて、脱力できる。これは寄席だから味わえることです。みなさん寄席に行ってみませんか?
(谷門太@dcp)