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【雑学キング!】消防車は赤ではない!? 専門家に聞いた消防トリビア

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【雑学キング!】消防車は赤ではない!? 専門家に聞いた消防トリビア
ひとくちにライターといっても、得意なジャンルは各人各様。自分は医療・健康系ですが、中にはかなりマニアックな分野に精通している人もいます。消防車に詳しいライターの山石氏もその一人。彼の場合、趣味が高じてライターになり、本まで出してしまったという、まさに「生粋の消防オタライター(いい意味で)」。今回は、数ある中から、これはという消防トリビアを紹介してもらいました。

■まさか、消防車が「赤」だなんて思ってないですよね?

「じゃあ基本的なところから。消防車は何色か知っていますか?」(山石氏)

そんなことあらためて聞かれても。赤ですよね。
……って違うの!?

「たしかに赤系統です。でも厳密には違います。法規で規定されているから間違いありません」

じゃあ何色なのかというと、「国土交通省令の『道路運搬車両の保安基準』第49条の2項に書いてあります」と山石氏。どんな内容ですか?

「緊急自動車の車体の塗色は、消防自動車にあっては朱色とし、そのほかの緊急車両にあっては白色とする」

ちなみに朱色とは「あかね色」のひとつ。やや黄を帯びた赤色のことです。

「単に『赤い』消防車があったとしたら、それは放棄違反になっちゃいますね」

また、「個人で消防車を購入・所有できるの?」の問いには「一台数千万、お金さえ払えば問題なし。しかも普通免許があれば公道を円転することも可能」なんだとか。え!ホントにいいの!?

「ただし、『緊急指定登録』はほぼ不可能ですし、道交法の問題もあるので、警光灯もサイレンも付けられませんけど」

えー!赤いランプで「ウーウー! カンカン!」言わない消防車なんて……。


■1日18時間も車上に!?過酷過ぎる救急隊員の日常

山石氏がたまたまネットで知り合った救急救命士の話も大変興味深かったです。

「救急隊員は日々想像を絶する過酷なタイムスケジュールで動いています。大都市圏勤務のその人の場合、1日の出場(現場に出向くという意味)件数が平均10件以上、多いときは14~15件にもなります」

1回の出場が約70分として……1日18時間近く車上に!?ご飯はどうすんですか?

「もちろん食べている時間なんてありません。仮眠も不可能。でも、それ以上に彼らを苦悩、疲弊させているのは『常軌を逸したモラルの低い利用者』の問題です」
■知られざる社会問題~救急車の「常連さん」とは一体?

東京消防庁によると、平成22年度の年間救急車出場件数は70万981件。つまり約45秒に1回(!)のペース。救急隊員さんたちの異常な忙しさも納得です。

あれ?でも……。


「変ですよね。これほどの出動件数なのに、自分たちの周りで救急車を利用した人の話ってあまり聞きませんよね?一体誰が使ってるのか?

実は『常連さん』がいるんですよ」

ん?救急車に……常連???

「ちょっと調子が悪いとき、普通なら近所のドラッグストアか、病院に行くとしても徒歩、電車ですよね。でも彼らは迷うことなく無料のタクシーとして救急車を使うんです。救急隊員に出動要請を断る権限がないのをいいことに。

しかも一日数回、それを毎日のように繰り返し、一人の年間出動回数が700回を超えるような『超常連』もいるみたいで……」

救急隊員さんの話では、あまりにも多い出動要請のため、近場の救急車が出払ってしまい、10キロも離れた現場に向かうケースもあるそうです。

連絡から20分以上、渋滞に巻き込まれながら、それでも懸命に駆けつけたら、血の海の中にいる交通事故の現場だったり、すでに心配停止状態になっていたりなんてことも……。なんとも恐ろしい現実ですね。

今回取材に応じてくれた山石氏が話してくれた内容は、彼が参加している「消防の謎と不思議研究会」の渾身の一冊「消防自動車99の謎(二見文庫)」でも、さらに詳しく紹介されています。
思わず「へーっ!」って感じの雑学から社会的な問題まで、幅広いジャンルの消防ネタが満載ですよ。知られざる消防の世界をのぞいてみては?

(OFFICE-SANGA 岩井浩)
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