【エンタメCOBS】デジタル・リマスターってどんなことをしているの?
変換したデータは、特殊な機材を使って映像の中に映りこんでいるゴミや汚れを取り除きます。これは基本的には機材が検知して消すのですが、それでも取り除ききれない汚れなどもあるので、そこは手作業で修正します。
――手作業の部分もあるんですね!? それは大変な作業ですね……。
状態のいいフィルムであれば比較的容易な作業なのですが、古いフィルムですとかなり劣化が進んでいたり、フィルム自体が変形していたりするとデジタルデータに変換する事自体が大変なので、非常に時間がかかりますね。
――先ほどデジタルデータとして記録されている汚れなどを取り除くということは、その汚れている部分のデータは消えてしまうということですか?
そうですね。ゴミや汚れを物理的に取り除いている訳ではないので、取り除いた部分は情報がなくなってしまいます。
――その部分はどうやって修復するのですか?
映画というのは静止画の連続で作られているので、ゴミを取り除いたフレームの前後にもゴミがない状態の同じような絵があるんです。その同じような絵をゴミを取り除いた部分に貼(は)り付けて、埋めてあげるんですね。
そうするとキレイな状態になります。