ロバート・B・チャルディーニというアメリカの社会心理学者が行った実験が有名です。チャルディーニは次のような実験をしました。大学生を呼んで2つの依頼をしてみたのです。
1.「これから2年間、毎週2時間カウンセリングプログラムに参加してほしい」
2.「1日、ボランティアで子供を動物園に連れて行ってほしい」
1に対してはほとんどの大学生が拒否しました(当然ですね)。2に対しては約17%の大学生が了承しました。ここからが面白いのですが、1を断った大学生に2の依頼をしてみると、なんとその50%が了承したのです。
2だけだと17%ですからこれは有意に違います。
つまり、「最初に断られるであろう提案をしたあと、次善策の提案をすると、それは受け入れてもらいやすい」ということです。
ただし、次に繰り出す提案が「やっぱり拒否されるだろう提案」ではいけません。「これぐらいだったら大丈夫」というものでないと効果はないです。
ちなみにチャルディーニには『影響力の武器 -なぜ、人は動かされるのか』という素晴らしい著作があります。セールマンやマーケティング屋のやり口から身を守るのに大変役立つ本です。おススメです!
■サブリミナル
人間は無意識のうちに物を見ている。