【雑学キング!】クレジットカードに付帯している海外旅行保険って使えるの?
■旅行費用をクレジットカードで支払った場合のみ適用になるカードもある
――クレジットカードに付帯している海外旅行保険はどの程度使えますか?
「約款(規定)は、一般の海外旅行保険と同じだと思ってください。また、クレジットカードに付帯している海外旅行保険なら、一般の保険のように、時間と手間をかけて契約する必要がないのもメリットと言えます。
ただし、クレジットカードに付帯している海外旅行保険は、海外に行けば自動的に保険が適用される『自動付帯』と、その旅行に関する交通費をクレジットカードで支払った場合のみ適用になる『利用付帯』のものがあります。海外に行けば自動的に保険が適用になっているとは限らないのです」(金子さん)
――ほかにも、注意したほうがいいことはありますか?
「補償項目が少ない場合や保険金額(補償の額)が低い場合、自己負担金がある場合があります。クレジットカード会社やクレジットカードの種類による違いが大きいです。
各補償項目の有無と保険金額(補償の額)をしっかりと確認してみることが大切です。また、旅行前にコールセンターの電話番号を確認しておくことを忘れないでください」
また、盗難事故の保険金を請求する場合、その携行品の購入時の領収証や保証書の提出を求められる場合があるとのこと。万が一のときに、スムーズに補償してもらうためにも、レシートなどをとっておくといいかもしれませんね。
■クレジットカード付帯の海外旅行保険は、出発日から3カ月まで
――留学など、長期間の滞在にも、保険が適用になるのですか?
「クレジットカード付帯の海外旅行保険の多くは、出発日から3カ月までです。ですので、長期滞在の場合は、一般の海外旅行保険を利用する必要があります。海外旅行保険には、日本を出発する前にしか加入できないので、注意が必要です」
――複数のクレジットカードを持っている場合、どこのクレジットカードに申請すればいいのでしょうか?
「複数のクレジットカードを持っている場合は、すべてのクレジットカード会社に連絡する必要があります。そして、それらの会社が、按分して補償してくれます。たとえば、200万円補償してくれるクレジットカードを2枚持っている人が、4万円の治療を受けたとき、それぞれの保険が2万円ずつ補償、300万円の治療を受けたときは、150万円ずつ補償してくれます。
ただし、死亡補償は保険金額が多い保険会社が補償します」
なるほど、クレジットカード付帯の海外旅行保険は、賢く使うと便利なのですね。
ちなみに、クレジットカードに国内旅行保険が付帯されていれば、当然、国内旅行時の補償がされるとのことです。
「病気や怪我の医療費は補償されませんが、ほかの補償項目は海外旅行保険と同じだと思っていただいていいと思います」と金子さん。
ぜひ、この機会に、お手持ちのクレジットカードの補償項目を調べてみてくださいね。
取材協力:金子秀人損害生命保険事務所
http://www.kaneko-sompo.jp/
(OFFICE-SANGA 臼村さおり)