【コブスくんの使えそうな仕事術】学んでみよう、取ってみよう! 資格アドバイザーに教わるオモシロ資格・検定
■キャリアアップが期待できそう!な資格
――鈴木さんが取得された検定の中で、まず気になったのは「会議エキスパート検定」です。これはどのような資格ですか?
「会議参加者からの効果的な意見の引き出し方や、効率的な進行ノウハウなどの会議ファシリテーションスキルを身につけてもらうために生まれたのがこの検定です。難易度は★★★☆☆。実は私も試験委員に名を連ねており、JTBなどの大手企業が共同で進めているプロジェクトです」(鈴木さん)
――学べば、ムダな会議も減らせそうです!「ニュース時事能力検定」というのは、時事やニュース内容をいかに理解しているかということでしょうか?
「簡単に言えばそうです。ただ、5級は時事に詳しい小学生でも合格できるレベルですが、1級合格率は20%前後と狭き門。放送局などでは受験が奨励されているようです。
難易度は★★★★☆」
――「現代キーワード検定」も気になります。
「これは専門的な知識より、政治・経済をはじめ、医療・福祉や科学・技術・情報といった幅広い分野の専門用語やキーワードを問われるといった感じです。難易度は★★★☆☆ですね」
最近は昇進・昇格試験で時事問題が出題されることも多いので、これらの資格を取得することでキャリアも収入もアップすることが期待できそうです。
■サービス業の人に役立ちそう!な検定
――さて、この「日本さかな検定」というのは一体……?
「『ととけん』ですね(笑)。企画委員長は服部幸應氏、難易度は★★★☆☆。受験者は、魚屋や飲食業の方はもちろん、釣り好きの人も多いそう。接客中に『認定カード』をつけて、売り上げが伸びた飲食業の方もいるそうですよ」
――思わず「何それ?」と聞きたくなる検定ですものね!続いて「お好み焼き検定」……まさか実技もあるとか?
「マークシート方式で、実技はありません。これは、お好み焼きファンの方が主に受験しているようです。
地域によるお好み焼きやソースの違いを知っておくと良いですよ。難易度は★★☆☆☆」
――受験中におなかが鳴りそうです……。次の「夜景鑑賞士検定」とは、また不思議な検定ですね。
「1級に合格者すると、『夜景鑑賞士マイスター』に認定されます。旅行会社や展望台勤務の方、また電力会社の方などが受験されていて、観光や街づくりといった仕事に生かしているようです。難易度は★★★★☆かな」
視覚が研ぎすまされそうな資格ですね!
■趣味レベルで楽しめそう!な検定
――「消費者力検定」とは、一体何を試されるのですか?
「主に衣食住の知識について問われます。ただ、保険や売買など契約に関する問題も出ますので、ちょっとした法律知識なども問われますね。難易度は、★★★☆☆です」
――学びながら、賢く暮らせるようになれそうです。
そして、私が最も気になったのは「ダイエット検定」と「銭湯検定」。大好きなジャンルなので、すでに合格できそうな気が……。
「いやいや、いずれも専門性を問われる出題内容ですよ。
『ダイエット検定』は、エステティシャンやトレーナーなどの方が受験しているようです。二級は基礎知識が問われるレベルですが、一級はプロとして活躍できるレベルの深い知識が求められます。
『銭湯検定』も、銭湯の歴史や建築などの問題が出ますが、この検定は自宅で受験でき、さらに追試も受けられます。
いずれの検定も、難易度は★★☆☆☆です」
努力なくして勝利なし、ですね!
■ところで鈴木さん、なぜそんなに資格を……?
――前述の通り、270以上の資格をお持ちの鈴木さん。資格を取るのって、そんなに楽しいですか?
「はい(笑)。
まずコレクター的な動機で、とにかくたくさん集めるのが好きでして。合格するたび、達成感やレベルアップ感も得られますしね。
そもそも勉強とは、自分の知らない世界を知ることです。新しい世界を知ることは、理屈抜きに楽しい。
もちろん、僕だって失敗や挫折をすることもありますよ。
でも、それをいかに成功につなげるか、あらためて考えて計画を立て直して……という一連の流れが、ゲームに似ていて楽しいんです」
資格取得や勉強は、もはや生活の一部という鈴木さん。学ぶ楽しみ、あなたも体験してみては?
鈴木秀明。東京大学理学部、東京大学公共政策大学院を経て、2009年、資格アドバイザー、ライセンスアセッサー、学びのコンシェルジュとして独立。
現在、総合情報サイト「オールアバウト」で資格に関するガイドを務める。著書に「ラクして受かる勉強法」など。メディア出演、多数。
(OFFICE-SANGA 百田カンナ)