【コブスくんの使えそうな仕事術】午後からシャキッとするために、昼休みには仮眠をとろう
■仮眠でリフレッシュ、その後の覚醒度、集中力もUP!
――ちょっと仮眠をすると、集中力が高まると聞いたことがあります。本当ですか?
「15~20分程度の仮眠でリフレッシュし、その後の覚醒度、集中力が上がります。それより長いと、深い睡眠になってしまい、起きたときにボーッとした感じが取れません。
浅い睡眠ですませましょう。アラームも使えます。
神経質は人は昼寝が苦手なので、ちょっと練習が必要かもしれません」(渋井先生)
――お昼休みにできる効果的な仮眠の取り方を教えてください。
「横になれるソファでの仮眠など、あおむけがベスト。女性は難しいかもしれませんが、時間が取れれば、フットマッサージ店などに行き、リクライニングで寝るのも効果的です。
最近は、デスクでうたた寝用枕、コンパクトな昼寝用枕など出ているので、利用してみるのも良いでしょう。また、昼寝前にカフェインを飲んでおくと、起きるころに効いてくるので目覚めが良いと言われています」
■カフェインは効果的、けれども頼りすぎはNG
ちなみに、勤務中にトイレで5分間眠ったりするのは、首が安定しないのでおすすめできないとのこと。そうはいっても勤務中にどうしても眠くなってしまうことありますよね。
そんなときの対策も教えてもらいました。
「眠気を覚ますには、夏なら冷蔵庫の冷たいおしぼり、冬なら外の空気を吸う。カフェインとして、コーヒー、紅茶、緑茶が有効です。しかし、遅くとも18時以降は飲まないでください。夜の不眠のもとです。また、市販のドリンク剤にもカフェインが入っていますが、一時的に目は覚めても、実際に睡眠不足はたまっていますので、頼りすぎないことが大切です」
――寝不足の日に眠くならないために、予防策があったら教えてください。
「朝の電車で座れるならば、眠る。昼休みに仮眠をする。
時間が空くたび仮眠をとる。神経質な人は昼寝が苦手ですが、ある程度練習するとできるようになります。カフェインも効果はありますが、毎日睡眠不足では、効果がでません」
■昼寝は特技?ちょっと待って!
――仕事の集中力をアップさせるにも、仮眠は効果的。しかし、仮眠以前に、根本的に睡眠環境を改善したほうがよいケースもあるのでしょうか?
「『日中眠い』背景には、不摂生・多忙による睡眠不足症候群、不眠症、睡眠時無呼吸症、ムズムズ脚症候群、周期性四肢運動障害、睡眠覚醒リズム障害などがあります。もし、睡眠障害の場合は、治療しないと夜の不眠と日中の眠気が改善しません。また、十分に眠っても眠気が改善しない過眠症やナルコレプシーという病気もあります。
実際、働き盛りの方に一番多いのが、多忙・不摂生による睡眠不足症候群です。昼寝が特技と思っている人、まさにこれです。
特技ではなくて、睡眠不足がたまっているのでどこでも眠ってしまうのです。休日は平日より2時間以上長く眠る人もこの特徴です」
皆さんはいかがでしょうか?睡眠不足にならないように心がけつつ、効果的に仮眠を取りつつ、今日も元気にお仕事していただけますように!
取材協力
スリープクリニック銀座院長医学博士渋井佳代先生
睡眠医療認定医。近著に『女性のための睡眠バイブル』(2008年 主婦の友社)がある。
http://www.sleepmedicine-tokyo.com/clinic/ginza.html
(OFFICE-SANGA 臼村さおり)