【エンタメCOBS】美術の世界の「へー!」な話
●ダ・ヴィンチは未完製作品だらけ
『モナ・リザ』、『最後の晩餐』などでおなじみのレオナルド・ダ・ヴィンチだが、依頼された絵画作品で無事に完成させて納品した作品は生涯で3本ほど。大半が製作途中で投げ出され、依頼者の元に納品されることはなかった。中には途中で友人に渡してトンズラした作品もあったという。そのため完成作品として後世に残されたものは非常に少ない。
●寡作のフェルメール
フェルメール・ブルーという鮮やかな青色を使った絵で知られるオランダの画家・ヨハネス・フェルメールも非常に寡作な画家だった。現存する作品は30点ほどと非常に少なく、また研究者によってはもっと少ない作品数であるとされている。
●人違いに怒るマネ
『笛を吹く少年』などの絵画を残した印象派の画家エドゥアール・マネは、ことあるごとに同じ印象派の画家であるクロード・モネと間違われていた。上品で紳士的であると評判だったマネも、いくどとなく間違われることにいつも怒っていたという。1866年にフランスでも行われた展覧会ではマネの名前でモネの作品が飾られる事件が起きた。マネとモネ、確かに紛らわしい。
●マネのアスパラガス
モネ、もといマネの作品の中で『一束のアスパラガス』というアスパラガスを描いた静物画がある。マネがこの作品を描き上げた後、シャルル・エフリュシという人物に800フランで売却。ところがこの絵をいたく気に入ったエフリュシ氏は、マネの希望額より多い1000フランを支払った。するとマネはアスパラガスが1本だけの絵を描き、「先日お送りしたアスパラガスの束から1本抜け落ちていました」というメッセージを添えてエフリュシ氏に贈ったという。
●ムンクの叫びは叫んでない
有名なムンクの絵画『叫び』だが、あれは叫んでいる所を描いたのではない。一見すると人が頬に手を当てて叫んでいるように見えるが、実は耳に手を当てているだけ。描かれているのはムンク本人で、「自然を貫く果てしない叫び」が聞こえるのでそれにおびえて耳をふさいでいる姿なのだとか。思い違いをしている人も多いトリビア。
●世界一高額な絵
有名な絵画は度々競売にかけられ、高額で取り引きされていくが、史上最高落札額がついた作品はムンクの『叫び』である。2012年の5月2日にニューヨークで競売にかけられ、1億1990万ドル(現在の日本円価格で約94億円)で落札された。
●演技派のダリ
シュールレアリスムの画家として知られるサルバドール・ダリ。象に乗って凱旋門を訪れる、フランスパンを頭にくくりつけて「ほらリーゼント」と言うなど、奇人として知られる彼だが、実はその奇行はすべて演技だった。
実際のダリはまじめで内気な性格だったらしい。
●ピカソはタフボーイ
キュビスムの創始者であり、『ゲルニカ』や『アヴィニョンの娘たち』といった名画を残したパブロ・ピカソだが、スキあらばモデルの女性とイケナイことをしていた。その結果かどうか、ピカソの人生は離婚騒動や未婚の母、複数の愛人といった非常に華やかなものだったという。
以上、美術の世界の「へー!」な話でした!一般の人は知らなかったりする話題なので、ここぞというときにひけらかせば「へー!」と言ってくれること間違いなし!特に『マネのアスパラガス』の話はちょっとした小話としても使えるのでぜひ!
(貫井康徳@dcp)