【雑学キング!】SNS時代が進むと、お金は銀行ではなく個人から借りるものに!?
■今までお金が届かなかったところに、お金が届くサービス
――ソーシャルレンディングとは何ですか?
「ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい人とお金を貸したい人(運用したい人)をマッチングするサービスです。分かりやすく言うと、今、この瞬間に資金があればハッピーになれる人と、それを投資する人(応援する人)をインターネットを通じて仲介しています」(妹尾さん)
――銀行ではダメなのでしょうか?
「ダメというわけではありません。ただ、ソーシャルレンディングでは、銀行の融資が届かないニッチな案件を取り扱っています。業績もよく、成長性のある事業でも、『貸付期間が短いor金額が少ない』、『会社設立後3年以内』という場合、銀行は融資しない傾向にあります。
今まで、そういった会社は資産家やノンバンクからお金を借りていたのですが、その代わりをするのがソーシャルレンディングなのです」
■少しずつ、分散投資がオススメ
――ソーシャルレンディングの魅力を教えてください。
「小額(maneoでは1万円)から参加できること、銀行に比べて利回りが高い(maneoは年5%~8%)ことです。また、自分で投資したい企業を選ぶことができます。企業の事業計画やアピール文章を見て、応援したいと思ったところに投資できるのも、お金以外の魅力だと思います」
――どうすれば参加できるのですか?
「日本の代表的なソーシャルレンディング会社は、AQUSH、SBIソーシャルレンディング、maneoの3社。どこでも、インターネットから簡単に申し込みができます。郵送による本人確認も含めて、1週間もあれば、投資家として参加できるようになるはずです」
――ソーシャルレンディングを利用する注意点は何ですか?
「分散投資してください。分散投資はリスクを分散するという意味で投資の基本です。maneoでは、担保がある、保証があるなど、われわれとしては安全性を確保できると判断した案件だけを扱っていますし、今まで貸し倒れはありません。
けれども、例えば、2011年の東日本大震災のようなことが起これば、融資先にも影響が出る可能性があるわけで、確実にリスクはあります。ですので、リスク説明の文章には目を通して、自分なりのリスクの判断をしてください。
それでも、リスクの所在が判別しないのであれば、maneoの場合、質問機能がありますので、ぜひ活用してください。納得できなければ、投資そのものを見送ることも大事な判断です」
■銀行の機能が分解され、世界は変わる
――今後のソーシャルレンディングはどうなると思われますか?
「広まると思います。そして、正直なところ、Facebookやmixiといった多数のユーザーを抱えるSNSが参入したら、あっという間に広がるでしょう。いずれにせよ、今まで銀行が担っていた機能は分解され、専門の業者がより効率的なサービスを提供することで、世界は変わるはずです。そのひとつとして、ソーシャルレンディングもあるのかなと思います」
大手銀行に10年間勤めた後に、maneo(マネオ)を設立された妹尾さん。2011年5月から中小企業とお金を貸したい個人の仲介をはじめ、1年間で40億円近い契約を成立させています。
今後が気になるソーシャルレンディング。経済の勉強として、プチ投資家になってみるのもいいかもしれませんよ。
取材協力:maneo
http://www.maneo.jp/
(OFFICE-SANGA 臼村さおり)