くらし情報『【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(14)もしも反物質を拾ったら』

2012年10月28日 14:50

【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(14)もしも反物質を拾ったら

物質と出会った反物質は対(つい)消滅し、エネルギーに変換されるのだ。

1グラムの反物質が放出するエネルギーは何と90兆ジュール!広島型原爆なら約1.4個に相当する。同時に1グラムの物質も消滅するので合わせて180兆ジュールとなり、マグニチュード6.3に匹敵する。過激すぎる曽根崎心中だ。

このエネルギーを日常生活に使うとどうなるか?水道水を平均20℃、変換効率を80%と仮定すると、40℃・300リットルのお風呂が約570万回(15,592年)、100℃・300ccの即席ラーメンなら14億食まかなえる。火力発電(変換効率50%)に置き換え、1世帯あたりの平均電力消費量を300kWh/月とすると、およそ6,944年分の電気代がタダになる。ありがとう反物質。わが家の家計は大助かりだ。


反物質を安全に扱うためには保存容器が必要だ。物質製の容器に、物質に触れてはいけないものを入れるのだから構造は複雑である。詳細は科学者に任せるとして、欧州原子核研究所(CERN)の資料を大幅に要約すると、反物質を冷やし、外側にコイルを備えた真空容器に入れ、電場と磁場で閉じ込めておくのが良いそうだ。ただしこの状態でも、うかつにフタを開けてはいけない。

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