【コブスくんの使えそうな仕事術】34歳で歌手デビュー! 高橋秀幸さん流「夢」のかなえ方
■父の励まし
──音楽に携わるようになったのは、いつからですか?
「高校時代からバンドを始め、デビューしたくて上京し、大学に入学しました。キャンパスは埼玉でしたが(笑)。
軽音楽部に入り、このころからデモテープを作っては音楽制作会社に送っていたんですが、ハシにも棒にもかからず……。
仕方なく卒業後は一般企業に就職しようと思っていたところ、おやじが亡くなりましてね。
事情があって、おやじとは長く一緒に暮らしていなかったんですが、おやじの病気が悪化していると聞き、おやじに会いに行ったんです。
そしておやじに、歌手になる夢を話したら、意外にも『お前ならきっとなれる。がんばれよ』と言ってくれて」
──お父さまの言葉が励みになったと。
「はい。さらに、僕はもっと歌の勉強がしたかったんですが、お金がなくてあきらめかけていたところにおやじの遺産が少し入り、音楽の専門学校に入ることができたんです。
偶然でしたが、驚きました。おやじが力を貸してくれているとしか思えませんでしたね」
■さらに4年の下積み。そして……
──しかし、専門学校時代も、その後のフリーター時代も芽が出なかった……。
「ええ。
半ばあきらめかけていたところに、高校時代の先輩が声をかけてくれました。『うちの会社に来ないか?』と。取りあえずそこに身を置くことにしたんです。
着メロなどを制作する会社でしたが、戦隊シリーズ楽曲の仮歌(作曲家がデモ音源を制作するとき仮の歌声を入れること)の仕事などもあり、マジレンジャーのころから僕も仮歌を歌うようになりました。
バックコーラスの仕事なども任されましたが、いずれも裏方的な仕事ばかり。
でも、音楽に携わっていけるなら、このままずっと裏方でもいいや、と思っていました」
──ところが、レコード会社から声がかかった!
「いつも僕の仮歌を聴いてくれていたレコード会社の人に、ある日オーディションを受けてみないか?と。『キターーーーーー!!』と思いましたね(笑)。
そしてオーディションを経て、デビューが決定したのが2007年の秋。
『炎神戦隊ゴーオンジャー』の主題歌を担当することになったんです!」
■緊張の初ステージ
──そして迎えた初ステージ、『炎神戦隊ゴーオンジャー・プレミア発表会』。緊張しませんでしたか?
「緊張しましたよ~!
スーツアクターさんたちによるショーの後で僕が歌うことになっていたのですが、ステージの袖にいた僕は緊張のあまりガクガクブルブル……。
震えが止まらなくてどうしようと思っていると、ふと子どもたちの『がんばれ~ゴーオンジャー!』という声援が聞こえた。
僕にも息子がいますから、子どもの純粋な声にビクッと反応したわけです。
そこで思ったんです。子どもたちに楽しんでもらう仕事なのだから、まず自分が楽しまなきゃ!と」
──そこで、緊張が解けましたか?
「えぇ、完全にスイッチが切り替わりました。
以来、ほとんど緊張することがなくなりましたね。
リラックスして楽しく歌えるようになり、逆に周囲から『お前、もっと緊張しろよ』と言われるくらいです(笑)」
■人生、楽しまなきゃソン!
──では、夢に向かって進んでいる方々に一言!
「夢をかなえるためには、まず『自分なりの道筋をしっかり描く』こと。
ムダになる努力はないと思いますが、ガムシャラに頑張るだけでは、なかなか成果は出づらいものです。
それから、どんなときも『楽しまなきゃソン』ということ。マイナスの状況でも、楽しもうと思えばプラスの状況に転じることができます。
だから僕、今までの人生で挫折したことはないんですよ。
なんせ、自称『たかHappy!』ですから(笑)」
下積み時代が長かった高橋さん。しかし、そんな彼の口から「苦労話」が出ることはなく、デビュー1カ月前にプロデューサーさんの指示で10キロ減量した経験談すら、高橋さんは楽しく語るのでした。
元気が出ないときは、そんな高橋さんの曲を聴いて、パワーを分けてもらってみては?
高橋秀幸
山形県出身。スーパー戦隊シリーズ等、キッズソングを手がける歌手。
主な作品に「炎神戦隊ゴーオンジャー」主題歌、「天装戦隊ゴセイジャー」エンディングテーマ、「特命戦隊ゴーバスターズ」主題歌等。テレビ神奈川「キッズ劇場peace」の「歌のおにいさん」としてレギュラー出演中。
(OFFICE-SANGA 百田カンナ)
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