【雑学キング!】私たちはどこまで「おでん」のことを知っているのだろうか?
料亭からご家庭まで、あらゆる食卓にのぼる「おでん」。地方によってタネの種類が違うばかりか、最近ではトマトを丸ごと入れる店も登場しています。また、付けだれも味噌・ショウガ醤油・柚子コショウなど、多くのバリエーションが存在するほど、実は奥深い世界を持っているのです。そこで今回は、豊かなおでん文化を研究する新井由己氏にお話をうかがいました。
■おでん調査の旅、はじまりは「餃子巻き」
――おでん調査に取り組んでいる新井氏。始めたきっかけについて教えていただけますか?
「餃子巻きです。博多で初めて食べてネットで話題にしましたが、ほとんどの人は知りませんでした。しかし、谷中・根津・千駄木辺りの人たちは知っていて、そのつながりに関心を持ったところから調べ始めました」(新井氏)
――「餃子巻き」を初めて知りました。
どのようなものなのでしょうか?
「ゴボウ巻きやゲソ巻きのように、餃子がすり身で包まれている揚げかまぼこです。九州北部を中心に普及していますが、東京の下町でも知られているほか、各地に点々と存在しています」
意外な組み合わせにも思えますが、おでんのだし汁との相性はよさそう。まだまだ未知の地方おでんがありそうです。