【エンタメCOBS】ただの数字じゃない!? スポーツの背番号の話
今回は、このスポーツ選手の背番号にまつわるエピソードを紹介します。
●背番号でわかるポジション
スポーツの中には、背番号でポジションがわかるものがあります。例えば野球。高校野球などでは1番はピッチャー、2番はキャッチャー、3番はファースト……と番号でポジションがわかるようになっています。ルールで定められている訳ではないのですが、わかりやすいため通例となっているようです。
ソフトボールはルールでキャプテンは10番、監督は30番などと決められています。
また、多くの選手が入り乱れるラグビーやアメリカンフットボールも背番号でポジションがわかるようになっています。これは背番号とポジションが決まっていることで、審判がジャッジしやすいようにとの考えもあるようです。
●マンチェスター・ユナイテッドの伝説の背番号7番
サッカー日本代表の香川真司選手が移籍し、大きな話題になっているイングランド・プレミアリーグのサッカークラブ、マンチェスター・ユナイテッド。このチームには伝説の背番号と呼ばれる番号が存在します。その番号は7番。なぜ7番が伝説なのかというと、過去何人ものスター選手がこの番号を継承し続けてきたからなのです。
7番が伝説の番号にきっかけを作ったのが1960年代に活躍し、5人目のビートルズと呼ばれたスーパースター、ジョージ・ベスト。その後、この7番はエリック・カントナやディビッド・ベッカム、クリスティアーノ・ロナウドなどのスーパースターが背負い、伝説の背番号にふさわしい活躍を見せました。
香川選手が加入する際、この7番を打診されたそうですが、「自らの実力で勝ち取ってみせる」と辞退したそうです。伝説の背番号をチームから打診されるということは、それだけ期待も高いという事ですね。香川選手の今シーズンの活躍が楽しみです。
●永久欠番だらけのニューヨーク・ヤンキース
かつて松井秀喜選手が活躍し、現在もイチロー選手や黒田選手が所属しているメジャーリーグ最高峰の名門チーム、ニューヨーク・ヤンキース。このヤンキースは、ひと桁台の背番号をつけることが恐らく世界一難しいチームでしょう。
なぜかというと、ひと桁台の背番号は軒並み永久欠番になっているからです。永久欠番というのは、チームに多大なる貢献をした選手の背番号を敬意を表してその後誰にもつけさせないようにすること。ヤンキースはベーブ・ルースを筆頭に、数え切れないほどのスーパースターが所属したチームなので、永久欠番の数もほかのチームに比べて非常に多いのです。
そのため1番~9番までのひと桁台の背番号は2と6を除いてすべて永久欠番。残っている2番はニューヨークの貴公子の異名を持つスター選手のデレク・ジーター選手が、6番もヤンキースをワールドシリーズ3連覇に導いた名将ジョー・トーリ氏が過去につけていたことから、欠番になる可能性が大いにあります。
そうなるとひと桁台の背番号は全部永久欠番。名門チームの背番号事情はなかなか大変のようですね。
●背番号3を背負えるのは息子だけ
世界有数のサッカークラブ・ACミラン。そのミランを長年にわたり支えてきたのがパオロ・マルディーニです。16歳の若さでデビューしたマルディーニは以降25年間、ミラン一筋でプレー。
引退時、背負っていた背番号3の処遇が注目されたが、マルディーニの息子で同じくACミランのユースに所属するクリスティアン・マルディーニだけがこの背番号を継承できるという条件で永久欠番になりました。
ですので、現在16歳のクリスティアンがこの背番号3を引き継がなかった場合は、そのまま永久欠番として扱われます。
●カーレースで使われるカーナンバー
世界最高峰のカーレースであるF1では、前の年のチャンピオンがナンバー1をつけることがルールで決まっています。また、カーナンバー13は欧米ではあまりいい数字ではないために、除かれています。ちなみにカーナンバー27は特別なカーナンバーとして知られています。
この27番は、往年の名ドライバーのジル・ヴィルヌーヴがつけて活躍したことで注目されました。その後アイルトン・セナやアラン・プロストなどのそうそうたる顔ぶれが名ドライバーがこのカーナンバー27をつけたことで伝説の番号として広まりました。レギュレーションの関係で現在ではつけることはできませんが、オールドファンならおなじみのカーナンバーです。
背番号やカーナンバーにはこういったさまざまな逸話があるのです。
今シーズンは無理ですが、来シーズン以降、香川真司選手が伝説の背番号7をつけて躍動する姿を見てみたいですね。それ以上に、現在つけている26番が未来の伝説の番号になるような大活躍を見せてもらいたいですね。
(貫井康徳@dcp)