【雑学キング!】もしも科学シリーズ(19)もしも恐竜と暮らすなら
21世紀の空を原始の鳥が飛び回るさまを、みんなに見せてあげよう。ただし羽ばたく力は弱く、自力で飛び立てないという説が強い。木をよじ登ってグライダーのように滑空し、地上の獲物を狩っていたらしい。残念。高い木の上から放してやるか、凧(たこ)あげの要領で上昇気流に乗せてあげると良いだろう。
ひと目をひきたい方は、迷うことなくティラノサウルスを選ぼう。T-Rexの愛称で知名度が高く、気性、人相、風体すべてが恐竜らしい彼は、近所の子供たちから絶大な人気を集めるに違いない。孵(ふ)化直後は全長1m、体重6kgほどだが、成長すると13m、7トン、体高5.5m程度になるから、サッカー場ぐらいの広さは用意したい。
孤独を愛する単独性なので、多頭飼いは厳禁だ。
のこぎり状に並んだ15cmの歯、後ろ足に持つ20cmの鉤(かぎ)爪は、侵入者のやる気をそぎ防犯にも役立つ。ただし脱走したら近所迷惑がはなはだしいので、分厚いコンクリート壁と高圧の電気柵(さく)でしっかりと囲っておこう。慣れれば餌付けも可能だが、決して気を許してはいけない。暴君トカゲの名を持ち、ひとかけらの理性も持たない彼にとって、あなたは「エサをくれるエサ」