日本が世界に誇る刀剣「日本刀」。特殊な製造方法で作られる日本刀は武器として独自の進化を遂げ、そして美術品としての価値も備えています。さて、そんな日本刀ですが、どうやって作っているのでしょうか?また、日本刀が高い理由というのはどんなものなのでしょうか?古美術商の方に聞いて調査してみました。
■日本刀ってどうやって作るの?
日本刀は特殊な製造方法で作られます。が、その前に刀の材料です。材料に使われるのは砂鉄。中でも出雲地方の砂鉄が古くから日本刀の材料として使用されてきました。この砂鉄を低温還元精錬することによって「玉鋼」と呼ばれる日本刀の原料が作り出されます。
次に、できあがった玉鋼を薄く延ばし、玉ヘし⇒積み沸かし⇒折り返し鍛錬という、鋼の不純物を取り除いたり、刀に適した硬さにする作業を行います。刀作りと言うと、真っ赤になった鉄のかたまりをハンマーでたたいているイメージがあると思いますが、それは主にこの工程と、後に出てくる「素延べ」の部分でしょう。
刀に適した硬さになった鋼を次は刀の形にしていきます。ここでは造り込み⇒素延べ⇒火造りという作業を行います。先ほど述べましたが、"素延べ"という作業も真っ赤になった刀身をカンカンたたきます。