【エンタメCOBS】世界のガッカリする話 バミューダ・トライアングル編
■気象庁による徹底調査が実施された!
皆神さん事態を重く見た気象庁がロボットブイを海域に設置して、波浪データを集めたんです。5年かけて集積したデータを分析した結果、面白いことがわかりました。数千回、数万回に1回という割合ですが「巨大な高波」が発生していることがわかったんです。
――すごい。ちゃんと調べたんですね。
皆神さん当時、大問題になっていましたからね。この高波は、海洋関係者から「一発大波」として知られていたもので、最大20mもの高さになります。20mというと7階建てのビルと同じ高さですからね。
――そういう高波が自然に起こるんですね。
皆神さんこの波に船が持ち上げられると、次に船が落下して海面に船底がたたきつけられます。これを「スラミング」というんですが、船底を波のハンマーが殴るようなものです。構造が弱い船だと、ひとたまりもなくへさきがへし折れます。
――事故はその理屈に合っていたんでしょうか?
皆神さんええ。1980年に起きた『尾道丸』に遭難では、船首がぽきっと折れた状態だったことが、救助に向かった船によって確認されているんです。
――なるほど。謎が解けたわけですね。