最近は通勤手段として奨励する会社もあるほど、自転車は私たちの生活にとって不可欠な乗り物です。でも一方で、自転車のルール違反、マナー違反から来るトラブルも深刻。それに日本の道は狭くて障害物や死角がいっぱいあり、自分はちゃんと乗っているつもりでも、いつトラブルにあうかわかりません。そこであらためて自転車の交通事故の状況と、事故への備えについて、日本損害保険協会の大坪護さんに聞いてみました。
■歩道は走ってもいい?ダメ?
――交通事故全体のうち、自転車乗用中の事故件数の割合は2007年で20.5%と微増し、2008年と2009年で21.2%とピークに、以降はやや下がる傾向にあります。
「増加した2008年には道路交通法の改正があったため、それをきっかけに自転車事故に対して注目が高まり、認知件数が増加したとも考えられます。その意味では、認知されていない事故が潜在的にもっと存在する可能性があります」
――一既に数字だけではわからないと言えないそうですが、自転車事故に注意しなければならないことには変わりなし。具体的にはどんな事故が多かったのでしょうか?
「急に進路変更したときの安全不確認等による事故が多いようです。