【エンタメCOBS】あまり知らない「世界のスープ」 甘いスープもあるよ!
■『クラムチャウダー』アメリカ
「あさり」や「はまぐり」などの二枚貝の身を、たまねぎ、じゃがいもなどと具だくさんに煮込んだクリームスープ。日本でもすっかりポピュラーになっていますが、意外とアメリカ産だと知らない人が多いのです。
クラムチャウダーはアメリカの東海岸、ニューイングランドで生まれたスープです。ボストンクラムチャウダーと呼ばれることもあります。トマトピューレを加えて赤くなると「マンハッタン風クラムチャウダー」になります。
■『シニガン』フィリピン
フィリピンの定番スープと言えばこちら。
タマリンドをベースにして、肉や魚介類を煮込んだ酸っぱいスープです。色鮮やかなエビ、豚肉を使ったものなどがポピュラーです。
タマリンドといっても、日本人はほとんど知らないでしょう。タマリンドは、亜熱帯で育つマメ科の植物で、その実が食用になります。実には酸味があるので、そのまま食べるほか、チャツネにしたりなど調味料に使われることも多いのです。
■『メヌード』メキシコ
牛の内臓と野菜を煮込んだ塩味のあっさりスープです。ライムを絞って食べます。「二日酔いに効く!」と言われるスープです。
具は牛の胃袋など、つまりホルモンで、ハチノスなどの食感も楽しいです。
このメヌードをトマト味にすると『パンシータ』になります。
■『ポソレ』メキシコ
メキシコからもう一品。絶品の豚スープです。豚バラ肉、豚もも肉、豚足など(とにかくいろんな部位の豚肉)とトウモロコシをたくさん入れ、グツグツ煮込みます。トウモロコシはトルティーヤを作るための大粒なものなので、煮込むとポップコーンのように大きくなります。
味付けは唐辛子、オレガノ、塩、そしてライムです。煮込むと、コクのあるスープが出来上がります。
地方によっては「豚の頭」を丸ごと入れて長時間煮たりするそうで、こうなると完全に「トンコツスープ」。うまくないわけがありません。
メキシコは唐辛子! といった先入観がありますが、実はメキシコ料理の基本は、まず「塩」と「ライム」なんだそうです。■『フェジョアーダ』ブラジル
ブラジルの味噌汁ともいわれるのがこの「フェジョアーダ」。ポルトガル語でフェイジャオンは「豆」のこと。「フェジョアーダ」は「フェイジャオンを使った料理」という意味です。
黒インゲン豆、豚肉、豚燻製肉、牛燻製肉、リングイッサ(ポルトガル風ソーセージ)、豚の脂身、豚足などを、ニンニクと岩塩でに煮込んで作ります。豚の尾や豚の皮、豚の耳、鼻を一緒に煮込むこともあるそうです。
とてもうま味のある塩味が強いスープです。ちなみにこのフェジョアーダは、ポルトガルとその旧植民地でポピュラーに食べられています。
■『エーブル・グロッド』デンマーク
デンマークはたくさんのリンゴを食べる国なのだそうです。寒い国なのでビタミン補給を考えてのことなのでしょうか、とにかく「りんご」を大事にするとか。
「エーブル・グロッド」は、簡単にいうと「リンゴのおかゆ」です。刻んだリンゴに砂糖、バニラビーンズを加えて煮ます。冷ましたらミルクを加えて食べます。これをリンゴの形がなくなるまで煮て、温かいまま出せばスープです。
リンゴの温かいスープとは、日本人にはちょっと不思議ですね。
■『グヤーシュ』ハンガリー
ハンガリーは高緯度で寒いからでしょうか煮込み料理、スープ料理の多い国として知られています。最も有名なハンガリーのスープは「グヤーシュ」でしょう。これは牛肉、タマネギなどの具をニンニク、パプリカなどで煮込んだ料理です。
■『フルーツスープ』ハンガリー
グヤーシュは日本でも知られるようになってきました。しかし、ハンガリーには日本人がビックリする「甘いスープ」があるのです。
アプリコット、キイチゴ、サクランボ、サワーチェリーやモモなど、さまざまな果実を煮込んでスープにします。これはメインディッシュの前の前菜となります。
夏には冷製で、冬には温めて供されます。
有名な『ヒデグ・メッジュレヴェシュ』は、スミミザクラの果実(つまりサクランボですね)を使ったスープです。
■『トマトサール』インド
インドというと「何でもカレー味なんじゃないの」と思う向きに食べてほしいさっぱりスープです。トマトピューレを作って、これにクローブやブラックペッパーなどのスパイスをきかせて煮ます。レシピはさまざまですが、日本人好みのする優しい味です。「サール」は南インドでスープカレーを指す言葉だそうですが(笑)。
いかがだったでしょうか。皆さんは何か面白いスープを味わったことがありますか?
(高橋モータース@dcp)