くらし情報『暑い夏には熱い物語を。【TheBookNook #2】』

暑い夏には熱い物語を。【TheBookNook #2】

文:八木 奈々
写真:後藤 祐樹

皆さん、最近、胸が熱くなるような想いをしましたか?

大人になると、子供の頃に比べ毎日の生活の中で心を動かされる機会が少なくなります。平凡な毎日の繰り返しでつまらないなと感じているなら、この夏だけは騙されたと思って、じっくりと本の世界と向き合ってみてください。読み終わる頃には、来年の夏が待ち遠しくなっているかもしれません。

目次

・1.道尾秀介(みちおしゅうすけ)『向日葵の咲かない夏』
・2.ロバート・A・ハインライン『夏への扉』
・3.鷺沢萠(さぎさわめぐむ)『少年たちの終わらない夜』
・暑い夏に、熱い物語を
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Thebooknook2


※ 画像はイメージです。

来年の夏も待ち合わせしたくなるような“夏に読みたい/夏を感じる小説”を今回は紹介させていただききます。

1.道尾秀介(みちおしゅうすけ)『向日葵の咲かない夏』

5


生まれ変わりを信じる少年の“ある夏休み”を舞台にした物語です。登場人物それぞれがどこか怪しく、読み進めるにつれてだんだんとその違和感が私達読者を襲ってくる、いい意味で不快感MAXの物語です。

疑問を抱かせられる場面も多いのですが、最終的に「そうだったのか」と、腑に落ちると同時に、ブルっと全身寒気に襲われます。何度読み返しても飽きがこない道尾さんの技法がとにかく素晴らしく、思い出しただけでもぞわぞわする、なんともいえない読後感は唯一無二で、きっと来年の夏も、私は、この本を手に取ると思います。

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