行きたい国に思いを馳せて【TheBookNook #3】
児童書に分類される作品ですが、大人になってからこそ、何度も、読み返してほしい一冊です。読んだ回数だけ新しい気づきがある『星の王子様』。忘れてしまっていたのか、忘れたフリをしていたのか、“本当に大切なこと”を、そっと、気づかせてくれる作品です。
2.【カナダ】モンゴメリ『青い城』
“赤毛のアン”でよく知られているモンゴメリの隠れた名作。正直、物語の前半は鬱々とした場面の連続で気が滅入ってしまいがちなのですが、どうか、どうか、中盤まで我慢していただきたいです。
“余命宣告された主人公”という使い古された一見陳腐にすらみえるテーマですが、二転三転、本当に最後の最後まで先が見えないラブ・ロマンス。しっかり恋愛描写を描いている一方で、あくまでもメインは主人公の成長にあるので、甘すぎる恋愛小説が苦手な人にもおすすめです。カナダの美しい自然の描写もとても魅力的です。
3.【オーストラリア】トレント・ダルトン『少年は世界をのみこむ』
世界の住みやすい都市としても印象強いオーストラリア。良いイメージの裏側で、実は問題となっている麻薬密売や暴力に関する社会問題。この作品はそんなオーストラリアで2019年に一番売れた小説だといわれています。