くらし情報『秋の夜長を味方に。【TheBookNook #6】』

秋の夜長を味方に。【TheBookNook #6】

文:八木 奈々
写真:後藤 祐樹

“読書の秋”とはよくいいますが、ひと口に“秋”といっても、初秋から晩秋まで、秋の見せてくれる表情はさまざまです。

どこか甘く切ない爽やかさ、深まっていく紅葉に彩られた美しさ、そして侘しさ(わびしさ)や物悲しさ……小説のなかの秋はいつも饒舌過ぎるほどに印象的です。

目次

・1.筒井康隆『旅のラゴス』
・2.恩田陸『夜のピクニック』
・3.三浦しをん『舟を編む』
・本の世界に浸って気分をリセットしてみては?
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写真はイメージです。

今回は時間を忘れて物語に浸れる、飽きがこない名作を紹介させていただきます。

せっかくの秋。時間がたっぷりある秋の夜長にこそ読みたい、心惹きこまれる、あなただけの物語を見つけてみてください。

1.筒井康隆『旅のラゴス』

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北から南へ、そして南から北へ。人や場所がどんどん変わり、まるで短編集のような装いがありつつも確かに繋がっていく筒井康隆ワールド全開の本作品。

ひたすら旅が続くかと思いきや途中さらっと明かされる目的、最後に向かう旅の終着点、そして人生……。読み進めながら芽生えた感情が指の間をすり抜けていくような不思議な感覚の文体が癖になります。

30年近く前に出版された作品ですが、全くそれを感じさせません。密度の高いこの物語。深い余韻と共に本を閉じたとき、その本の薄さにあなたもきっと驚くはずです。

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