100冊読むより1冊を100回読みたいから、手作りブックカバーで本を守るんです【TheBookNook<番外編>】
外布に合わせて内布を選ぶ作業も楽しいんですよ。刺繍のあるものは、さらに工程が多くて大変。まず、外布に手刺繍をしてから、ミシンで二枚を合わせてブックカバーに仕立てていきます。
生地を緻密にカットする作業も、ぜんぜん苦ではなく、むしろ楽しいのだそう。それもそのはず、八木さんは、たくさんの材料を正確に分量計測する必要がある「スイーツ作り」もお得意なので。細かい作業にイライラするとかがないのは、うらやましい限りです。
八木さんの手作りブックカバーには、しおりの紐が必ずつけられていました。先端には、ブックカバーの共布で作ったチューリップモチーフだったり、コロンとしたボールだったりビーズだったり、ブックカバーの雰囲気に合わせてあしらってあるのだそう。
例えば、生地が「猫柄」だったら、猫がボールで遊んでいるイメージでボールの形のモチーフをつけてみたり……。
八木さんにとって、ブックカバー作りの工程は、どれもとても楽しい時間。生地やビーズなどの素材を選ぶことも、サイズを測ってカットする作業も、手間のかかる刺繍、ミシンステッチ、全部好きだけど、やっぱり“本のために”作っているっていうことですごくしあわせな気分になれるのだそうです。