人にやさしくできないときの処方箋を。【TheBookNook #22】
文:八木 奈々
写真:後藤 祐樹
誰だって、体調や気持ちによって心の許容範囲は変わってしまうもの。本当はもっとやさしい気持ちでいたいのに、普段ならなんでもないことが気になってイライラしてしまったり、いつもなら許せることにまでつい口が出てしまったり……。そんな自分の振る舞いを思い出し、自己嫌悪。
他人にも、自分にも、やさしくできない……そんなとき、考えるのをやめて寝てしまうのもいいですが、物語の中に助けを求めるのもおすすめです。
写真はイメージです。
↓ リビングにひとつあると癒されます ↓
文字や絵を目で追っているだけで呼吸がしやすくなることもありますし、ときに本のなかの登場人物達が、心がざわつく原因を一緒にさがしてくれたり、だめな自分を愛せる生き方を教えてくれます。
今回は、人にやさしくできないときの処方箋になるような本を紹介させていただきます。きっとあなたも、読後、それなりの昨日と、ダメダメな自分と、行きたくない明日が、ほんの少しだけ大事なものに思えるかもしれません。
1.フランツ・カフカ『絶望名人カフカの人生論』
『変身』などで知られるチェコ出身の作家、フランツ・カフカ。