雨の日に酔いたい【TheBookNook #24】
”濃いめで描かれており、締め付けられる胸を労わりながら読み進めました。
どこかで雨が降って、そこに人がいて。傘をさすのか、濡れて歩くのか、立ち止まって首を縮めながら雨が止むのを待つのか……。そんな正解のない小さな選択が、ただの“雨”が、4人の運命を侵してゆきます。
物語最後の言葉が心に深く刺さり、私のなかにも消えない“毒”として残りました。この不条理をどう消化するのかが、私たち読者への宿題なのかもしれません。鳥肌必須の解説も、ぜひ。
3.水野敬也『雨の日も、晴れ男』
ふたりの小さな神様のいたずらで主人公・アレックスは不条理な出来事に遭遇し続ける運命となります。
しかし、職場をクビになろうと、家が燃えようと、妻子が出ていこうと、アレックスはその出来事のなかにポジティブなものを見つけ出す天才でした。
同著者の“夢をかなえるゾウ”で学んだ人生を豊かに生きる方法がここにも盛り込まれています。どんなときでも前向きに生きること、笑うことがいかに人生に必要か、他人を喜ばせることが自身の喜びだといえる彼の生き様から、神様たちは大事なことに気づかされていきます。
超絶ポジティブ男の生き様から学ぶ人生は、いい意味でしょうもない。