くらし情報『イヤミスだけじゃない。沼作家・湊かなえ。【TheBookNook #26】』

イヤミスだけじゃない。沼作家・湊かなえ。【TheBookNook #26】

文:八木 奈々
写真:後藤 祐樹

デビュー作『告白』をはじめ、数々のヒット作を生み出している作家・湊かなえ。多くの小説がドラマ、映画化もされているため、名前や作品をご存じの方も多いのではないでしょうか……。

私が思う湊かなえ氏の最大の魅力は、なんといっても最後まで読ませる構成力。人間の内にある心理描写に長けており、誰にでも起こり得るような出来事を題材としているからか、物語に入り込みやすいのも特徴的です。

だからこそ、映像作品だけではなく、ぜひ、小説で読んでいただきたいのです。

目次

・1.『豆の上で眠る』
・2.『贖罪』
・3.『山女日記』
・“湊かなえワールド”へ足を踏み入れてみませんか?
・「TheBookNook」について


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ヒット作の傾向から「イヤミスの女王」としても有名な湊かなえ氏ですが、読後に残る、なんともいえない不快感に魅力を感じる人がいる一方、「不快な気持ちにはなりたくない……」と読むことを避ける人がいることもまた事実です。

そこでここでは、湊かなえ作品の中でも強い不快感なしで楽しめる物語や、しっかりとテーマを打ち出している名作も織り交ぜてご紹介させていただきます。ジャンルに縛られず、読後の感情が大きく異なる3作品をセレクトしたので、ぜひお楽しみください。


1.『豆の上で眠る』

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“お姉ちゃん、あなたは本物なの?”というセリフが衝撃的な、姉妹を題材にしたこの作品。

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