映画『突然炎のごとく』感想。仏映画界を代表する女優ジャンヌ・モロー主演、フランソワ・トリュフォー監督屈指のラブストーリー!
ここからも彼女がただ美しいだけでなく、いかに人間的に魅力ある女性だったのかがわかります。
その魅力とはいったいどのようなものだったのか。ぜひあなたの目でお確かめください!
鮮烈なモノクロ撮影は、映画『勝手にしやがれ』のラウール・クタール。音楽は、トリュフォーと名コンビと謳われたジョルジュ・ドルリューが担当。ジャンヌ・モローが劇中で歌う「つむじ風」の曲が印象深く心に残ります。
■映画『突然炎のごとく』あらすじー自由奔放で魅力的な女性像。トリュフォーが描く大人の三角関係
オーストリアの青年ジュール(オスカー・ヴェルナー)は、フランス青年のジム(アンリ・セール)と知り合ってすぐ意気投合し、親友となりました。
ふたりとも詩や小説を書いている文学青年で、のちに作家となるのですが、ジュールとジムの友情は絶対で、つまらぬことにも喜びお互いの違いを認め合う何でも相談し合えるドンキ・ホーテとサンチョ・パンサのような関係でした。
ふたりはあるとき、幻燈を見て、アドリア海の島にある美術公園の女神像の顔に魅了されます。「こんな微笑みに出会ったことがない。出会ったらついていくだけだ」
啓示に満たされて、ふたりはパリに戻るのです。