映画『セザンヌと過ごした時間』感想。芸術の秋におすすめ! 画家セザンヌと小説家ゾラの友情と創造の軌跡
嗚呼、フランス旅行に行きたくなりますね!
■近代画家の父、ポール・セザンヌ(1839-1906)について
セザンヌは、モネ、ルノワールら同世代の画家から評価されただけでなく、20世紀を代表するピカソやマティスらに多大な影響を与えた画家として近代絵画の父と呼ばれています。
セザンヌが影響を与えた芸術運動で最も有名なものがキュビスムでしょう。セザンヌの「自然を円筒、球、円錐によって扱う」「多視点」と呼ばれる表現方法は、ピカソがキュビスムのような斬新な表現に取り組むきっかけとなりました。
ピカソは、セザンヌのことを「彼は私たち皆の父親のようなものでした」と語っています。
セザンヌは、1895年、50歳代に入ってから開催した個展でようやく評価されるようになり、次世代の画家たちからも支持を得るようになりました。
美術批評家のタデ・ナタンソンに「りんごの画家」と称賛され、セザンヌが描くりんごは心を奪われるようなかたちと色彩を持った美しいりんごだと評されました。
彼の芸術が、多くの画家の着想の源となり、新たな絵画の表現の出発点となったことから、セザンヌは「近代絵画の父」と呼ばれるようになったのです。