私が愛するヴィンテージ腕時計が与えてくれた心の余白
心を奪われてしまった私は、これから長く愛する時計として「Heustone」の購入を決めたのでした。
手巻きの時計は、毎日同じ時間に同じ回数だけ機械の中のゼンマイに連動するリューズを巻く必要があります。
毎朝リューズを巻く度に、「自分の人生の時間は自分で進めているんだ」という感覚になり、不思議と前向きな気持ちになります。
さらに、古くて繊細なつくりなので大切に扱っているうちに愛しさを覚えるようになります。”古いモノの価値”は、所有して愛着を感じるようになって、初めてわかるものなのでしょう。
■古いモノを愛することで、心に余白が生まれる
自分よりも数十年長く生きているこのヴィンテージ時計。この時計が刻み続けてきた時間の上に私の物語が刻まれていくことで、”今”という時間を丁寧に生きる大切さに気づくことができました。
とはいっても、実は「Heustone」は誤差が大きくて、時間をきっちり正確に示してはくれません。
それでもいいのです。私は手巻きの時計にデジタル的な正確さを求めているわけではないのですから。
それよりも、あの憧れの大人の女性のように、自分の装いや暮らしのスタイルに色を添えてくれるものとして一緒にいたいのです。