そんな人の姿を見ていると、ふっと、じゃあ自分は?という気持ちも湧いてくる。
あんなに熱くなれること、今の自分は持っているだろうか……?
■無意識にハマる。未知との遭遇
新しい世界へ入っていくきっかけは、いまどき珍しい(?)テレビっ子の友人が勧めてくれた落語番組だった。
古典落語に”あえて”映像をつけるという、チャレンジングな番組は、最初流し見(なんなら流し聴き)だったのだけれど、いつのまにか食い入って見入り、毎週欠かさずに見続けるまでになった。
もしかしてこれが、はまっている、ということだろうか。
このときは、自分が”はまっている”という自覚はまるでなくて、そのことに気づいたのも先ほどの友人の「そんなに好きなら寄席に行ってみたら?」の一言がきっかけ。気づきました。ありがとう友人。
■女ひとり、深夜の寄席へ
新宿で行われている深夜の寄席は、昼と夜の公演と比較して、演者も少なく、そのため料金も1000円とおてごろ。夜9時半開演にもかかわらず、開演の1時間前には、30人くらいの列がすでにできていた。
男女比は男性が若干多いくらいで、スーツ姿の人もいる。
「今日も来ました。