映画『欲望の翼 デジタルリマスター版』感想。ウォン・カーウァイ監督初期の傑作が13年ぶりにスクリーンに甦る!
ある日、ナイトクラブのダンサー、ミミ(カリーナ・ラウ)と出会い一夜を過ごすヨディ。
部屋を出たミミはヨディの親友サブ(ジャッキー・チュン)と出くわし、サブはひと目で美しい彼女に恋をしてしまいます。
一方、スーはヨディのことが忘れられず夜ごと彼の部屋へ訪れ、夜間巡回中の警官タイド(アンディ・ラウ)は、そんな傷ついた彼女を慰め、想いを寄せるようになるのですが……。
60年代の香港を舞台に、ヨディを中心に交錯する生きることが苦手な都会の若者たち。
それぞれの愛、運命、そして異郷への夢。
「脚のない鳥がいるそうだ。飛び続けて疲れたら風の中で眠り、一生に一度だけ地上に降りる。それが脚のない鳥の最期の時だ」という物語の伏線ともいうべきヨディの台詞は、テネシー・ウィリアムズの小説『地獄のオルフェウス』の一節です。
香港映画史上最も美しく最もミステリアスな1本。
閃光のごとく疾走していく彼らの未来が、香港という街の魅力も合間ってパラレルに描かれ魅力的です。
■香港のバレンタインデー
もうすぐバレンタインデーが近いということで、香港の情人節についてもご紹介しましょう。
香港や中国では、バレンタインデーは「情人節」