『隣の家族は青く見える』母の「呪い」を乗り越えろ、それぞれの幸せのために
深田恭子主演の木曜ドラマ『隣の家族は青く見える』。妊活中のカップルを中心に、さまざまな事情と問題を抱える4組のカップルが入り乱れる群像劇だ。
すでに第7話まで放送が終わっているが、このドラマの面白いところは、なかなか問題が解決しない部分にある。ドラマの作り手たちが、安易に解決させない姿勢を貫いている、とでも言うべきだろうか。
そのあたりがスカッとした結末を望んでいる視聴者と相容れず、視聴率の伸び悩みにつながっているのだろう。
■母親は自己犠牲の塊?
第6話は大器(松山ケンイチ)の母・聡子(高畑淳子)のこんな言葉で始まる。
「母親っつーのはね、自己犠牲の塊なの」
第6話は、「母親」がひとつのキーワードになっていた。
聡子の言葉は、子育てに神経質になっている大器の妹、琴音(伊藤沙莉)に向けられたものだ。
聡子の言葉を聞いて、もっともだと思う人も多いかもしれないが、
「母親は自己犠牲が当たり前」という考え方自体は古いもの。
このセリフを聞いて、先日話題になっていた絵本作家のぶみが作詞した歌「あたしおかあさんだから」を思い出した人もいるはずだ。
「孫の顔も見ないで死ぬなんて、嫌ですからね。