映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』感想。美術館を舞台に人間の本質に迫る社会派エンターテインメント!
こんにちは。アートディレクターの諸戸佑美です。
新緑の季節、話題のアートスポットや美術館へのお出かけも気になるところですね。
今回ご紹介する映画は、美術館を舞台に人間の本質に迫る傑作社会派エンターテインメント!
『フレンチアルプスで起きたこと』の鬼才リューベン・オストルンド監督の最新作『ザ・スクエア 思いやりの聖域』をお贈りいたします。
有名美術館のキュレーターが発表した展示作品「ザ・スクエア」が、世間に思わぬ反響を生み、とんでもない大騒動へと発展していく皮肉な運命の悲喜劇です。
本作のアイディアは、2015年、スウェーデンのベーナムにあるデザイン美術館Vandalorumで催されたリューベン・オストルンド監督とカッレ・ボーマンのART PROJECT「THE SQUARE」からきています。
それは、スウェーデン全都市の中心部に人道的な聖域(枠内ではすべての人に平等な権利と義務が与えられる)を設置するというアイデアでした。
美術館の展覧会やイベントの仕事、PRプロモーションの裏側も多少の誇張はあるにせよ垣間見ることができ、メディアのあり方など問題点も提起し大変興味深く今日的です。