『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』で知る、米国で約50年前に起きた文書隠蔽問題 古川ケイの「映画は、微笑む。」#43
夫から引き継いだ新聞社の将来を危険にさらし、会社を立て直すための株式公開の計画も潰してしまうという激しいプレッシャーの中、グラハムにはどのような決断をするのか。
新聞差し止めを巡る最高裁判所の判断のカギとなるのが
「アメリカ合衆国憲法修正第1条」いわゆる「言論の自由」です。
以下、アメリカ合衆国憲法修正第1条
「連邦議会は、国教の樹立、あるいは宗教上の自由な活動を禁じる法律、言論または報道の自由を制限する法律、ならびに人々が平穏に集会する権利、および苦痛の救済のために政府に懇願する権利を制限する法律を制定してはならない。」
以後の判例・政府活動に大きな影響を与えたこの事件の結末は、ぜひスクリーンでご確認ください!
◼︎スティーヴン・スピルバーグ監督のこだわりも見どころ
1970年代の新聞社の雰囲気を再現するために、スピルバーグ監督は一流のスタッフから成る製作チームを結成しました。
タイプライター、黒のコード電話機、煙が立ち込めるタバコなど……この作品の主な舞台となるワシントン・ポストのオフィスは、驚異的なリアル感にあふれています。
「今、撮るべき作品」として、トランプ大統領就任45日後に本作の製作を発表し、予定していた作品よりも先に撮影を敢行したスピルバーグ監督。